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「反小沢」成功したが…「親米・保守」総理選出

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/493914.html原文入力:2011/08/29 21:25(1488字)
チョン・ナムグ記者

日本民主党新代表野田当選
日米同盟強調、集団的自衛権行使に積極的
靖国参拝賛成経歴…韓日関係憂慮
野党と大連立肯定・党内不偏不党人事の可能性


次期総理となる日本民主党の新代表に野田佳彦財務相が当選したことは、民主党議員らの間に「小沢はだめだ」という見解がそれだけ広まっていることを示している。その結果、党内で最も保守色が濃厚な人物が新しい代表になり、2年前に歴史的な政権交替を成し遂げて期待を集めた民主党は自民党との違いをより一層狭めた。

野田新代表は29日に行われた民主党代表選挙一次投票で395票中141票を得た。小沢・鳩山グループが共に支援した海江田万里経済産業相より41票も少ない2位だった。しかし、1位と2位が競う決選投票では「反小沢」陣営の前原誠司前外相、中道派の鹿野道彦農林水産相と馬渕澄夫前国土交通相の支持を得て結果を逆転させた。彼の人物像より「反小沢」連合戦線が彼を総理にさせるのに、より決定的である役割を果たしたわけだ。

党内最大勢力を導いている小沢元代表は、昨年9月党代表選挙で菅直人に敗北したのに続き、今回も影響力回復に失敗した。前原前外相は第二次世界大戦以後初の40代総理登場に対する期待感を植え付けたが、外国人への政治献金4件を追加で受けた事実を投票直前に後から打ち明けたのが弱点として作用し、一次投票で3位の苦杯をなめた。彼は世論調査で次期総理に最もふさわしい人物として40%以上の圧倒的支持を得たが、投票権を持った国会議員らの考えは世論とは距離がかなり遠かった。

野田新代表は千葉県で陸上自衛隊隊員として働いた父親の下で育ち、早稲田大学政治学科を卒業して29才の年齢で千葉県議会議員に最年少当選したことがある。保守傾向の人材養成所の「松下政経塾」の第1期卒業生の彼は、民主党の中でも保守的な人物に選ばれる。彼は日米同盟を強調して、日本の「集団的自衛権行使」に非常に積極的だ。鳩山内閣で防衛相候補となって保留されたのもこのためだった。

彼は民主党政権成立後、外国人地方参政権付与の動きが出てくると、これに極力反対して「選挙権が必要ならば帰化しなさい」と主張することさえもした 小泉純一郎総理時期には「靖国に合祀されたA級戦犯はサンフランシスコ講和条約により、もはや戦争犯罪者ではない」として「これを理由にした総理の靖国神社参拝反対は正しくない」という意見書を提出することさえした。彼は今月15日の閣僚記者会見で「今でも同じ考えを持っているか」との質問に「そうだ」と答えた。財務相任期中、8月15日に靖国神社を参拝はしなかったが「韓国に迷惑をかける可能性が最も高い候補が当選した」というのが東京の外交筋の評価だ。

野田新代表は30日の総理指名選挙を経て組閣に着手する。彼は選挙直後の記者会見で野党との大連立の可能性を尋ねる質問に「視野に入れている」と話した。 社会保障改革および財政健全化、3・11大地震復旧のための財源調達が彼に課せられた重要課題だ。参議院の少数与党・多数野党の壁を跳び越えるために彼はこれまで大連立に肯定的な態度を示していた。しかし野党が積極的ではなく成功可否は不透明だ。大連立が成立しない場合、彼は党内グループに幅広く閣僚の席を配分するものと見られる。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr
原文: 訳 M.S