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日本次期総理に「靖国参拝擁護」野田佳彦内定

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/493811.html原文入力:2011/08/29 16:49(1661字)

菅直人総理の次の日本総理に、靖国神社A級戦犯は戦犯ではないという所信を繰り返し表明するなど、民主党の代表的な保守右派政治家の野田佳彦財務相(54)が29日内定し、韓国と中国など周辺国との外交摩擦が憂慮される。
次期総理の座がかかった日本与党の民主党代表選挙で野田財務相が決選投票で215票を得て、党内最大実力者の小沢一郎元代表と鳩山由紀夫前総理グループの全面的な支持を受けても177票に終わった海江田万里経済産業相(62)を破って党代表に選出された。

野田財務相は30日開かれる衆議院と参議院本会議の総理指名選挙を経て第95代総理に就任する。総理指名権を有する衆議院の議席の過半数を民主党が掌握しており、新たに選出された民主党党代表は自動的に次期総理に指名される。

野田財務相はこの日午前に開票の一次投票で102票を得て、143票を獲得した海江田経済産業相に押されたが、決選投票で鹿野道彦農林水産相、前原誠司前外相グループの支持で逆転勝利した。

一次投票では野田財務相は102票を得ており海江田経済産業相(143票)に押された。しかし決選投票で反小沢グループの前原前外相と鹿野道彦農林相グループの圧倒的な支持を得て大逆転劇を編み出した。

小沢・鳩山グループは党内議員の半数以上の派閥議員を率いているが、政治資金規正法違反容疑で在宅起訴された小沢元代表に対する日本国民の世論があまりにも悪く、派閥議員の相当数が決選投票で反乱票を投げたと分析される。

当選5回の衆議院議員の野田財務相は保守政治家志望者の養成機関の松下政経塾出身で、1993年、日本新党の公認を受けて衆議院議員になって以後、2000年衆議院選挙で民主党に席を乗り換え、民主党で2002年国会対策委員長を務めた。

野田次期総理は歴史認識問題では極右的な思考と言動を繰り返してきた。

彼は今月15日午前、閣議後の記者会見で「A級戦犯は戦争犯罪者ではない」と主張した2005年の立場に関して「考え方は基本的に変わっていない」と明ら かにした。これは2005年、自身が民主党に提出した「靖国神社参拝に関する質問主意書」で「(靖国に合祀された)A級戦犯と呼ばれる人々は戦争犯罪者で はない」と表明した立場に変わりがないという意味だ。彼は「誤ったA級戦犯への理解に基づいた靖国参拝議論は、A級戦犯と呼ばれる人々に対する人権侵害で、人権と国家の名誉に関する問題」と主張した。

彼は現職総理の靖国神社参拝が適切か否かについて「総理が判断すべき問題」と答えた。また、総理になる場合、靖国神社に参拝するのかについては「仮定を前提にした質問だ」として言及を避けた。

これにより、彼が自らの所信どおり靖国神社への参拝を強行する場合、韓日関係、日中関係に大きな波乱が避けられないものと見られる。

小泉純一郎元総理は在任5年余りの間、毎年靖国神社を参拝して韓国と中国などと深刻な外交摩擦を引き起こした。野田次期総理は小泉元総理の靖国参拝を擁護してきた。

彼は「誤ったA級戦犯理解に基づいた靖国参拝論議はA級戦犯と呼ばれる人々に対する人権侵害で、人権と国家の名誉に関する問題」と主張した。

彼はまた、在日韓国人など外国人永住権者に対する地方参政権付与関連法案を党一括で推進することになりそうになると、すぐに「今、法案を出して党をばらばらにする必要はない」と明らかにするなど保守的な立場を取った。また「安全保障基本法」「緊急事態法」の制定を主張するなど明確な保守右派の容貌を示した。

2008年8月衆議院選挙で歴史的な大勝をおさめ自民党長期独裁体制を終わらせ政権を取った民主党政権は、鳩山と菅総理体制では韓国と中国との外交関係を重視して歴史認識問題でも過去の自民党政権とは一線を引く路線を取ってきた。

キム・ドヒョン先任記者/ツイッター@aip209
原文: 訳 M.S