原文入力:2011/08/10 22:13(1262字)
パン・ミンヒ記者
大連港周辺で試運転
太平洋・インド洋などへ
海軍作戦範囲 広がる模様
米国 周辺国に緊張感
←中国初の航空母艦 パリャク号
中国の航空母艦時代が幕を開けた。
中国初の航空母艦パリャク号(写真)が10日午前6時(現地時間)遼寧省、大連造船所を出て初の海上試運転に出たと<新華社通信>らが報道した。遠洋海軍力の構築を意味する航空母艦を中国が海に出し周辺国らの憂慮も大きくなるものと見られる。
<新華社通信>は「試運転計画によれば初の海上試運転時間はそんなに長くないだろう」としつつ「(大連港に)帰ってから改造とテストが続くだろう」と伝えた。<環球時報>は「パリャク号はこの日、自らの動力を使わずに曳き船に曳航され港を出た」と報道した。中国海事局が14日午後6時まで遼東湾一帯の海域に船舶の進入を禁止しており、試運転は14日まで続くものと展望される。
中国軍事関連専門研究機関である漢和情報センターのアンドレイ・チャン所長は<AFP>通信に 「初めての海上試運転では1時間程度エンジンなどがきちんと作動するかを点検する」とし他国の航空母艦の進水経験から見て、中国が今後1~2年間パリャク号の海上試運転を継続した後に正式配置すると展望した。
←中国初の航空母艦パリャク
パリャク号は1985年に旧ソ連が建造を始めたが、ソ連の解体により1992年に建造作業が中断された。1998年 中国はこれを2千万ドルで買い入れた後、2002年に大連造船所に移送し長期にわたる改造作業を始めた。蒸気タービンエンジンで稼動するクズネチョフ級(6万7500t)航空母艦で、1960人の乗務員と航空機52機を載せられる。
核推進空母ではなく中国が直ちに米国に匹敵する空母能力を整えることになるわけではないが、中国の空母時代の開幕はこの間、自国東部海岸にとどまっていた人民解放軍海軍の作戦能力範囲が太平洋とインド洋へ拡大することを象徴する。空母は広範囲な作戦能力を備えており、通常は駆逐艦と潜水艦などで空母戦闘団を構成するという点で軍事的な意味が大きい。
アジア・太平洋で海軍の影響力に大きな挑戦を受けることになった米国をはじめとして中国と領有権紛争を行っている隣国たちは中国航空母艦の登場をいらだち混じりに眺めてきた。 これを意識して、中国国防部は先月27日 異例的に記者会見を行いパリャク号は「訓練と科学実験用」として意味を縮小することもした。
まず地下資源が豊富に埋蔵されていて戦略的要衝地である南シナ海を巡り中国と領有権紛争を行っているフィリピン・ベトナムなどの悩みは深刻だ。中国が空母を南シナ海にしばしば出現させると予想されるためだ。
北京/パク・ミンヒ特派員 minggu@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/491264.html 訳J.S