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‘ベンガジを保護せよ’…各国 作戦待機中

原文入力:2011-03-18午後07:51:28(1711字)
英国 タイフーン戦闘爆撃機 待機…地中海へ軍艦派遣を検討
"作戦前 カダフィに最後の休戦機会を与えるだろう" 観測も

チョ・イルジュン記者

←リビア内戦取材途中に失踪したと知られたタイラー ヒックス(右側メガネかけた人)とリンジー アダリオ(中央の女性)等、<ニューヨークタイムズ>記者らが去る11日、リビア ラスラヌプ精油施設近隣検問所で政府軍の爆撃を避け走っている。<ニューヨークタイムズ>はこの2人をはじめスチーブン パレル、アンソニ シャディドなど自社記者4人が失踪したと16日明らかにした。ラスラヌプ/ロイター連合ニュース

国連安全保障理事会が17日、リビア飛行禁止決議を電撃採択したことにより、リビア事態の行方はムアマル・カダフィ政権に対する国際社会の軍事的措置に左右されることになった。
強力な軍事的圧迫が表明されているが、軍事攻撃の範囲と時期、その波紋には展望が交錯する。北大西洋条約機構(NATO)所属の西側諸国が軍事制裁の主軸だが、時期と方法はまだ未知数だ。

軍事対応に最も積極的な国は英国とフランスだ。英国空軍はリビア反政府軍の拠点であるベンガジを保護するために、早ければ19日にも最新鋭タイフーン戦闘爆撃機をフランスまたはイタリアの空軍基地に配置すると英国日刊<デイリーメール>が18日 報道した。デビッド キャメロン英国総理は18日に予定されたスコットランド訪問日程を取り消し、非常閣僚会議を招集した。フランスのある消息筋も18日 「軍事作戦は早ければ今日にも開始されうる」として「フランスと英国、そして米国とアラブ圏の数カ国が参加する可能性がある」と話した。

リビア領空飛行禁止区域の警戒飛行には超精密爆撃と空中戦闘能力に優れる英国のタイフーン戦闘爆撃機が最初に投入され、続いてフランス空軍機が合流するだろうという展望が優勢だ。また、リビアが地中海沿岸の民間船舶を攻撃することに備え軍艦を派遣することも検討中だ。

他の同盟国の軍事支援も可視化している。カナダはCF-18戦闘機6機を南ヨーロッパのNATO基地へ急派する計画だと現地日刊<トロント ソン>が18日、カナダ国防部消息筋を引用し報道した。カナダ国防部のピーター マッケイ スポークスマンは「我々は軍事支援計画を公表しない」とし公式確認を拒否した。しかし新聞はカナダをはじめ他の国々の戦闘機の任務にはリビア レーダー基地などリビア空軍の重要施設らを破壊したり、リビア空軍機を撃墜することまで含まれうると伝えた。

イタリアはリビアと最も近いNATO基地がある自国シシリー島の空軍基地と海軍基地を同盟国に開放したと明らかにした。地中海に配置された米国の航空母艦は連合軍空軍のレーダー基地として使われながら軍需品支援を併行する兵たん基地の役割を受け持つものと見られる。英国とフランスはサウジアラビア、アラブ首長国連邦など親西側指向のアラブ国家らも軍事作戦に参加することを期待し交渉を進行中だと知らされた。

しかし米国政府のある官僚は「(軍事制裁)参加国らの航空機どうしの交戦が行われる状況を避けるため、誰が何をするのかを明確にしなければならない」とし「飛行禁止が直ちに施行されはしないだろう」と話した。ヒラリー・クリントン米国務長官も味方の戦闘機と操縦士を保護する措置がなければならないと話した。これに伴い米国は直ちに軍事作戦には出ないものと見られる。

連合軍が軍事作戦突入に先立ち、カダフィ政権に最後の機会を与えるだろうという観測も出ている。<デイリーメール>は英国政府のある消息筋を引用し、連合軍がカダフィが休戦を宣言できるよう24時間の猶予を与えた後に休戦がなされなければ直ちに軍事作戦を開始するだろうと伝えた。

チョ・イルジュン記者 iljun@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/468740.html 訳J.S