原文入力:2011-03-17午後10:05:15(1235字)
70基 追加建設 遅れる模様
パク・ミンヒ記者
←中国原発現況
日本、福島原子力発電所で噴出した‘危険信号’が全世界の原発拡大政策に強力な警告音を鳴らしている。‘世界最大の原発大国’に向かっている中国が新規原発建設承認を暫定中断することにしたことは象徴的だ。
中国は超高速経済成長に必要なエネルギーを充当し石炭・石油依存度と温室ガス排出を減らすために原子力発電所を最も確実な代案として強調してきた。中国‘中長期原子力発電所発展計画’によれば、中国は現在1080万mW(全体電力発電の1%)水準の原子力発電量を2020年までに4000万mWに増やす計画だ。稼動中の原子力発電所は13基、建設中のものは25基だが、中長期的には70~160基を追加建設する計画が検討中と知らされた。
日本での地震の直後、原子力発電所拡大計画には変化がないと釘を刺した中国政府が新規原子力発電所承認中断決定を下す程に‘核不安感’が急激に拡散している。福島原子力発電所で漏れ出した放射性物質が海水に混じったという噂が広がり17日、中国各地の都市で塩の買い占めが広がりスーパーマーケットの塩と醤油が品切れになりもした。
中国が新規原子力発電所の承認手続きを暫定中断することにしたが、具体的に何基の承認が中断され安全基準はどのように強化されるのかなどは不明だ。中国の原発拡大計画に根本的な変化がおきる可能性も低いという指摘だ。だが、原発拡大速度を遅らせることだけでも重要な変化という評価だ。
厦門大学,中国エネルギー経済研究センターのリン・ポチャン所長は<サウスチャイナ モーニングポスト>に「中国の長期核発電戦略に変化があるか否かを判断するにはまだ早いが、中国が世界最大規模で原子力発電所を拡大してきたので今回の決定は重要だ」と話した。中国の原子力発電所が人口密集地帯にとても近く、一部は地震が起きかねない断層帯の付近にあり、急激に増えた原子力発電所を安全に管理する核専門家も不足しているという指摘も続いてきた。
世界的にも経済論理だけを前面に掲げて強行してきた原発拡大政策が人類の未来のために持続可能な政策ではないという声も大きくなっている。ドイツでは原子力発電所反対デモが広がるなど世論が悪化するや政府は稼動中の原子力発電所17基中 1980年以前に建設された7基の稼動を今週 臨時中断させた。ヨーロッパ連合(EU)は領域内で稼動中の14ヶ国の原子力発電所143基の安全性を精密診断する‘ストレス テスト’を実施することを16日に決めた。
北京/パク・ミンヒ特派員 minggu@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/468596.html 訳J.S