原文入力:2011-03-03午後09:48:12(1432字)
NYT "メディア戦争で勝利する側が国家を引き受けるだろう"
国営放送 "反政府軍 降伏" …自由言論 "革命参加"
リュ・イグン記者
紫のヒジャプをかぶった女性アナウンサーが出てきて「すべてのことが正常に戻った」と話す。また、外信に向けては「現実をわい曲している」と非難した。背景画面にはリビアの首都 トリポリの平穏な風景が映されている。やがて降伏した反政府軍から押収したというバルカン砲が出てくる。逮捕された反政府軍は 「リビアの反逆者らを助けた」と告白する。
<アルジャジーラ>が2日 伝えたリビア国営<チャマヒリヤ>放送報道の一部だ。トリポリで決死抗戦態勢のムアマル・カダフィは依然として国営放送を自身の‘スピーカー’として活用している。官営放送と新聞はカダフィ称賛一色だ。だが、トリポリを一歩出れば状況は変わる。
民主化デモ隊が掌握したリビア第2の都市ベンガジでは<自由リビア>というラジオ放送局が登場した。みすぼらしい建物に劣悪な放送施設ではあるが、進行者とエンジニア、2人のボランティアメンバーなどは真実を知らせるという自負心でみなぎっている。これらは民主化デモの進行状況をリビア全域に送り出している。進行者のラディ イブラヒムは<アルジャジーラ>に「今、トリポリではここで起きた蜂起が実際にどのように進行しているのか知りえない」と話した。
カダフィが統制する地域と反政府デモ隊が‘解放’した地域では、メディアは全く違う色彩で存在している。<アルジャジーラ>は「トリポリとリビア東部地域間でメディア戦争が広がっている」と伝えた。
反政府デモ隊の手に渡ったリビア東部のバイダでも‘緑色山からラジオ自由リビア’という放送局が立てられたと<BBC>が伝えた。この放送局は聴取者に「革命に参加しなさい」と訴える放送を間けつ的に放送している。
ベンガジでは放送だけでなく<リビア>という日刊新聞も創刊された。新聞の表題脇には‘私たちは屈服しない。勝利か死かだ’という字句がある。カダフィに対する抵抗の意を込めたこの字句はイタリア植民統治期間のリビア抵抗指導者ウマルムクタルが残した言葉だ。新聞は主に民主化デモの現況とカダフィに対抗し亡くなった殉教者の話などを扱っている。ベンガジにある官営日刊<クリナ>もデモ隊が接収し反カダフィ メディア陣営に合流した。
カダフィ政権はデモが始まった先月15日以後、インターネットを遮断した。だが、市民は‘プロキシサーバー’を利用しインターネット遮断を迂回している。市民記者らはフェイスブックとツイッター、ユーチューブ等を通じてデモの便りをリアルタイムで外部に伝播している。<ニューヨーク タイムズ>は「アマチュア市民記者たちが撮ったデモ参加者たちの遺体や負傷者の写真と動画は国営テレビのすっきりした専門的な映像よりはるかに強力な武器」とし「今回のメディア戦争で勝利する側がおそらく国家を引き受けることになるだろう」と展望した。カダフィの手が届かないリビア各地で‘言論の自由’という花が咲いている。
リュ・イグン記者 ryuyigeun@hani.co.kr
原文: 訳J.S