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[特派員リポート]ベルリンの鉄道 民営化後「がくん」

https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/462796.html原文入力:2011-02-10午後07:33:30 (1204字)

10年間職員半分構造調整
故障・延着続出、市民怨念の声

「1838~2011年。2度の世界大戦と分断も耐え抜いたが、不注意・利益追求・経営失敗と政治家の無能の犠牲になる」

ドイツ・ベルリンの地域日刊紙 <ベルリナー クーリエ>に、この前、このような訃報広告が掲載された。亡くなったのは人間でない。かつて効率的な連結網を誇り、世界の交通手段の模範と称されたベルリンの鉄道であるベルリンSバーンだ。

昨年12月、大雪と厳しい寒さの中でドイツ鉄道運行は大混乱に陥った。列車が故障で立ち止まり、遅延で乗客らが何時間の間、電車に閉じ込められたり駅で夜を明かすことが、一度や二度ではなかった。ドイツ鉄道に属するベルリンSバーンも1年以上慢性のようになってしまった遅延のため、市民が大きい不便を被っている。

特に今回の冬に入り、ベルリンSバーンは最大の危機を迎えている。542台の列車中213台のみ運行中だ。鉄道故障で最初から運行が停止している区間もある。ベルリンSバーンは5年後に完全な正常運営が可能になり、これにかかる費用だけで7億ユーロ(約1兆6700億ウォン)という推定値も出てきた。年が明けてから乗車券価格まで大幅引き上げられ、市民の怨念の声は高まっている。

「鉄道大国」と呼ばれたドイツがこのように状態に変わったのは、1999年から推進され始めた民営化と、後に続いた無理な構造調整のためだ。当時、ドイツ鉄道社長は、民営化の先鋒に出て株式上場を目標に、整備人材縮小など構造調整を開始した。ドイツ鉄道職員は10年で半分に減ったが、その中でもベルリンSバーンが集中的な構造調整を体験した。こういう状態で猛烈な寒さが近づいたのに電車整備が不十分で、ブレーキが故障して車輪にひびが入る事態が続出した。

ベルリンSバーンの運行支障問題は、最近、市議会で主要な論争の種になってしまった。市議会では先月、ドイツ鉄道社長などを呼び聴聞会を開いた。リュディーガー・グルッペ社長は鉄道車両製作会社にミスがあると述べたが、製作会社のボンバルディア側は「私たちが施工した世界各国の鉄道には特別異常がないことから見て、ベルリンだけの問題であるようだ」と応酬した。社会民主党と左派党の連立政府のベルリン市政府は「ドイツ鉄道の激しい構造調整が問題の原因」と指摘し、緑の党は「こういう状況になるまで防ぐことができないのは市政府の失策」と非難した。この問題は9月のベルリン議会および市長選挙でも主要争点になる見込みだ。

ベルリン/ハン・ズヨン特派員 juyeon@gmx.de

原文: 訳M.S