原文入力:2011-02-11午後07:41:23(1546字)
‘下野切迫’相次ぐ便りに浮き立った市民たち
9月まで退陣拒否 発表出るなり興奮
大統領宮・国営放送に集まり夜通しデモ
リュ・イグン記者
‘期待から歓呼へ、そしてまた怒りから反発へ。’
反政府デモ17日目をむかえた10日(現地時間)タフリール広場の一日は息づまるものだった。広場のエジプト市民たちは‘朗報’を待った。政府与党の民族民主党ホサン バドラウィ事務総長の 「(ムバラクが)今夜、市民の要求に答えるだろう」という発言はあっという間にタフリール広場に広がった。83歳の老いた独裁者が権力を民衆に戻すだろうという期待感で広場は即座に浮き立った。カイロ防御軍司令官が広場を突然訪問し 「今日皆さんの要求が満たされるだろう」 と話した。勝利の予感はより一層大きくなった。市民たちは「軍隊と市民は一つ」と言いながら軍を歓呼した。軍最高統帥権者のホスニ・ムバラクと副大統領オマル スレイマンが抜けたまま開かれた軍最高委員会が発表した短い声明書で「市民の保護」は一番先頭に登場した。
<BBC>等、外信は俄かに‘ムバラク退陣切迫’記事を全世界に打電し始めた。大西洋の向う側の米国でもリアン パネタ中央情報局(CIA)局長が議会に出席し「今夜、ムバラクが退陣を発表する可能性が高い」と話した。続いて出てきたアフメド シャピク新任総理の発言は‘ひょっとして’とする市民の不安を静めた。彼は「ムバラクがスレイマンに権力を渡し下野するだろう」と話した。
10万を越えるカイロ市民たちは30年独裁者の‘降伏宣言’の瞬間を記念するためにひっきりなしに広場に押し寄せた。広場にいた会計士 アムル カルラは<ニューヨークタイムズ>に 「こういう日がくるとは思わなかった」として喜びを隠せなかった。薄暗くなる頃、広場に設置された大型テレビでは‘今夜、大統領演説予定’の字幕が流れた。広場は祝祭の場となった。夜10時45分頃、洋服姿のムバラクが国民の前に立ち広場は息を殺した。
だが、暫しの後、雰囲気が変わった。どこかで‘ロバのような人間’という嘲弄混じりのつぶやきが洩れた。ムバラクは副大統領に大統領権限の一部を譲り渡すだろうが、9月までは退かないと踏みとどまった。演説が終わる前に広場はムバラクに向けて「立ち去れ、立ち去れ」を連発した。<AP>通信は、広場は一瞬で "喜びから怒りに急変した" と描写した。アイマン シャウキ(32)は「これほど愚かな人間とは思わなかったが、厚かましい。ムバラクは威厳を守りながら退くことができる最後の機会をのがした」と怒った。興奮した群衆はテレビの中のムバラクに向けて靴底を見せた。これはアラブ圏で最大の侮辱の一つだ。
群衆は怒りは挫折ではなく抵抗のエネルギーに高まった。数百人が広場から約7.2km離れた大統領宮に踏み込んだ。また、数千名の市民がムバラクの‘口’である国営放送会社前に行進した。弁護士のムハムマド アブドル・ラーマンは「ムバラクの演説が人々を怒らさせた」として「これが人々をより一層結束させ、より一層多くの人々を(広場に)集まらせるだろう」と話した。広場と放送会社、大統領宮の前では数千名が夜が明かした。‘犠牲者の日’と命名した11日に予告された100万デモ隊の行進に参加しようとする人々が明け方から群れを成して広場に集まり始めた。 リュ・イグン記者 ryuyigeun@hani.co.kr
原文: 訳J.S