原文入力:2011-02-01午後09:42:05(1313字)
秩序維持 自警団…献血行列
人間の帯で遺物略奪 防ぐことも
チョ・キウォン記者
混乱と略奪。 エジプト デモではこういう報道がひっきりなしに流れているが、自警団を設けボランティアをするエジプト人の自発的動きはますます広がっている。無秩序は現政権の利益になるだけだとし、市民が自身の手で自分たちの革命を守ろうと立ち上がっている。
エジプト第2の都市アレクサンドリアに住むマズドゥ マルディーニは1日に2時間だけの睡眠で市民たちが設けた人民委員会に参加している。彼は初めてデモが始まった去る25日(現地時間)、救急車がデモ隊のために通ることができない様子を見て、人々に救急車が通れるよう数歩ずつ下がってくれと要請して回り、それが素朴な運動の始まりとなった。 マルディーニは31日<ニューヨーク タイムズ>に 「私たちは指導者がいないが、エジプトは我が国だ。私たち皆は我が国を守らなければならない」 と話した。 歯科医師 カルリド トゥピクは 「私たちは世界に政府や警察がなくとも我が国を管理できることを見せてあげたい」 と話した。アレクサンドリアのボランティアメンバーらは交通、清掃、治安、非常事態の4領域に分かれて仕事をしており、ボランティアメンバーであることを示すために人民委員会と書いたバッジをつけたり腕章を巻いている。市民らはその表示を見て自然に話しかけたりもしている。
首都カイロでは献血の行列が続いた。30日カイロ最大の病院であるカイロ大学病院には献血待機者1000人余りが列を成していたと<エルサレム ポスト>は伝えた。 デモ途中にケガをした人々の治療のために血液が必要だという便りに、市民たちが集まった。 カルリル レパイウミは献血台に横になり 「これはエジプトのための血」 と話した。 病院副院長 ジェハード エラタは「(献血に参加した人々は) 困難な時に互いに助けあう本物のエジプト人」 と話した。 カイロ市民3000人余りは ‘怒りの金曜日’ と命名された28日のデモの時、エジプト博物館の一部遺物が略奪されると「遺物は私たち皆の財産」 としながら、人間の帯を作り博物館を守った。チャヒ ハワス エジプト古代遺物最高委員会委員長は「棒だけでかろうじて武装し、博物館を守った若者たちが非常に誇らしい」 と話した。
カイロのデモに参加したエジプトの作家 マンスラ エドゥエルディンは31日<ニューヨーク タイムズ>への寄稿で「商人らがデモ隊にミネラルウォーターを渡し市民らは食べ物を配った。子供と女性たちはバルコニーからデモ隊を応援した。 高級乗用車に乗った女性もデモ隊を応援していた」 と伝えた。 1980年光州でそうだったように、エジプト革命の混乱の中でも分かち合いと共同体意識は芽生えている。
チョ・キウォン記者 garden@hani.co.kr
原文: 訳J.S