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デモ隊を攻撃しない軍…銃口はどこに

https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/461371.html

原文入力:2011-01-30午後07:26:05(1228字)
発砲・解散せず中立態度
国民信頼 土台 力を拡大
政局の行方に最大変数

チョ・イルジュン記者

ホスニ・ムバラク(83)大統領の内閣改編宥和策が、政権退陣を叫ぶデモ隊には全く受け入れらず、軍部が今後の政局の行方を計る最大変数に浮上した。

特に29日(現地時間)午後に入り、軍の態度には小さいながら注目するべき変化が感知された。 ムバラク政権はデモ鎮圧に戦車と装甲車などの重武装兵力を投じたが軍の発砲はもちろん、デモ隊の解散もなかった。 むしろデモ隊が戦車に乗り軍人と抱きあったり ‘認証ショット’ をとるなど互いに付き合う姿までが目撃され、軍兵力が巨大な民心の海に埋もれた状態だ。 <AP>通信は30日 「これは軍部が政権と市民の間で軍の中立性を示そうとしている明白な試み」と評価した。 先立ってチュニジアの ‘ジャスミン革命’ も軍部の中立が決定的役割を果たした。

50万人に達するエジプト軍部は国民に相当な信頼と尊敬心を受けている。 大多数の他の権力集団とは違い、腐敗が最も少なく効率的だという評価を受けている上に、1973年10月第4次中東戦争でイスラエルに勝利した戦果が全体アラブ世界の自負心を盛り立てたためだ。 当時、アンワル サダト エジプト政府はイスラエルに対する先制攻撃で莫大な打撃をこうむらせ、1969年3次中東戦争(6日戦争)時の惨敗を返した。

ムバラクが29日、内閣を電撃解散し新副大統領と総理に軍出身のオマル スレイマン情報局長とアフメド シャピク民間航空長官を各々抜てきしたのは、ひとまず子息カマルロの権力世襲をあきらめ、軍に対する国民的信頼を利用して事態を和らげようとする布石と見られる。 エジプト軍部と米国もスレイマンを次期指導者として目星をつけていた。 ムハムマド フセイン タンタウィ前国防長官とサミ アナン軍参謀総長も今後の政治過程で重要な役割を引き受けるものと見られる。

エジプト軍部がムバラク政権に対する支持とデモ隊との交渉の間で苦心しているという観測も出ている。 エジプト最初の近代的政党であるワプドゥ党の前代表ユセフ ジョッキーは29日<ワシントン ポスト>に 「軍部内に葛藤があり、まだ今後の歩みを定めることはできないようだ」 と話した。

エジプト国民はしかし、軍部に対する信頼とは別個に、ムバラク政権が軍部要人を新内閣に引き込み危機を克服しようとしていることに大きな反感を示している。 アレクサンドリアのデモに参加したある市民は 「スレイマンがムバラクによって任命されたとすれば、彼もまた、一人のチンピラ組織員に過ぎない」 と話した。

チョ・イルジュン記者

原文: 訳J.S