原文入力:2011-01-20午後09:16:35(2821字)
ステーキ・ロブスターの食卓にジャズ公演添える
ミッシェル、中国人好みの赤い服を着て注目
中国 人権活動家など225人 3室に別れて食事
キル・ユンヒョン記者
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[米-中 首脳会談] 華麗なる国賓晩餐
リブアイステーキ、米メイン州のロブスター、アップルパイ、アイスクリーム、ジャズ….
米国式秩序を威嚇する強大国に浮上した中国の最高指導者に対し米国政府が催した晩餐は米国の情緒と価値に忠実な典型的な米国式食事だった。
19日午後6時(現地時間)胡錦濤中国国家主席を乗せた黒のリムジンがホワイトハウス玄関前に停まった。胡主席が車から降りるや白のドレスシャツとタキシードスーツで着飾ったオバマ大統領と夫人ミッシェルが玄関前に出て行き喜んで彼を迎えた。<AP>通信はこの日、ミッシェルが着た派手な赤いドレスに対して 「中国人が赤を幸福と繁栄の象徴と考える点を勘案した選択と見える」 という解釈を付けた。青いネクタイを締めた胡主席は多少ためらう様子でオバマ夫妻の間に立ち記念写真を撮った。
<ニューヨークタイムズ>は "国賓晩餐は米国政府が外国首脳に示しうる最高の礼遇" として "江沢民主席に続き14年ぶりに米国政府が催した晩餐のテーマは‘典型的な米国’だった" と評価した。この日のメイン料理はホワイトハウス農場で直接育てた野菜とオニオンリングを添えた米国メイン州のロブスター料理とリブアイステーキ、デザートは米国庶民が好んで食べるアップルパイとバニラ アイスクリームなどだった。オバマ大統領は乾杯の挨拶で米国社会の核心価値である‘家族主義’を強調し、「私たちは教育と勤勉、犠牲を通じて未来を編み出すことができるという確信と、子供たちにより良い暮らしをもたらそうと考える熱望に基づいた家族愛という共通した価値を持っている」と強調した。胡主席も「対話と疎通を通じて戦略的な相互信頼を強化しなければならないという意見に同意する」として、頷きながら応えた。
この日の晩餐には何と225人が招待されたため、食事は主賓たちが位置したステート ダイニングルームを中心に、ブルールーム、レッドルームなど3ヶの部屋で進行された。ステート ダイニングルームの正面には米国精神の象徴であるアブラハム リンカーンの肖像画が架けられ、式場の一方には米国開拓精神の象徴である鷲の像も置かれた。
参席者たちは米国と中国の共通した価値を象徴する人々で満たされた。オバマ行政府に参加しているスチーブン チュー エネルギー長官(ノーベル物理学賞受賞者)とゲリーロック商務長官など中国系高位職人士と政治家、成龍(ジャッキー・チェン・映画俳優),ミッシェル クァン(フィギュアスケーター),ヨーヨーマ(チェリスト)等が参加した。
企業家ではスティーブ パルモ(マイクロソフト),ロイド ブランク ペイン(ゴールドマンサックス)ジェイミー ダイモン(J.Pモルガン・チェース)等、米国有名企業の最高経営者(CEO)等が大挙参加した。中国側にとっては刺激的な人権活動家たちも多数招待された。米国の人権団体‘ヒューマン ライトウォッチ’のケネス ロス事務総長は<ニューヨークタイムズ>とのインタビューで「私が招待されたという事実は、米政府の胡錦濤主席に対する無言の意志表示だろう」と話した。晩餐後にはグラミー賞を二回も占めたジャズシンガー クリス・ボッティとハービー ハンコックらのジャズ公演が続いた。
これに先んじて午前9時、ホワイトハウス南側の庭には胡主席をむかえる米政府の公式歓迎行事が開かれた。胡主席はリムジンから降りファンファーレの中で儀仗隊を査閲し壇上に上がった。彼を迎える21発の礼砲が轟いた。この席にはオバマ大統領の次女シャシャも参加し五星紅旗を振った。
キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr
‘中国指導部が浮上すれば大きな市場が作られる?’
米企業と購買契約締結
元貨切上げの代替側面も
胡錦濤中国国家主席の訪米に合わせ450億ドル(50兆4000億ウォン)規模の購買契約が締結され、中国の度量の大きい外交に注目が集まっている。
米国ホワイトハウスは19日(現地時間)、中国企業らが胡主席の訪米にあわせて大規模購買契約を米国企業らと結んだと発表した。<AP>通信は今回 70件余りの購買契約が米国の働き口23万5000ヶを維持させる水準だとホワイトハウス側が説明したと報道した。この内、ボーイングが飛行機200機を190億ドルで売ることにしたのが最も大規模の契約だ。
バラク・オバマ米国大統領は「中国の平和的浮上は世界にも良く米国にも良いこと」とし成果を掲げた。中国産製品の輸入増加が米国の働き口を奪い取っているという世論の不満をよく理解しているオバマ大統領にとって、今回の会談の最も顕著な実りであるわけだ。米国政・財界の要求である元貨切上げを引き出せない代わりに、巨額の輸出契約を勝ち取った側面もある。
胡主席と共に訪米した中国企業の500人余りは大規模合作投資計画を発表することもした。中国電力投資は米国の世界最大アルミニウム生産業者であるALCOAと75億ドル規模のアルミニウム・エネルギー分野合作計画を発表した。中国企業家らを‘バイ アメリカ使節団’と呼んでも差し支えないほどだ。契約が首脳会談に合わせて発表された事例もあるが、中国側の‘購買外交’が前例のないほどという点には異見がない。中国はこのような形の歩みを最近ますます頻繁に見せている。
温家宝中国総理は先月インドを訪問し160億ドル規模の経済協力協定を締結し、すぐにパキスタンでは300億ドル規模の協定を結んだ。財政危機に陥ったヨーロッパでは、ギリシャ・ポルトガル・スペインの国債買い入れで人心獲得に出ている。李克強 副総理は今月初めに企業家たちを率いてスペイン・英国・ドイツを訪問し200億ドル以上の契約を締結した。
このように‘セールス外交’を越え‘金力外交’の様相を帯びた中国指導部の歩みは一次的には中国の国富の後押しがあるために可能だ。また、中国経済の核心が国営企業であるため国家がそれらを活用しやすい点も背景にある。米国で購買と経済協力規模が最も大きかったことは、中国が‘購買外交’を重要な政治・外交的テコとして使っているという点を証明するものと見ることができる。
イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/459820.html 訳J.S