原文入力:2011-01-19午前08:27:21(1215字)
情報過剰で主要情報 見落とす
9・11以後 収集量 16倍 増加
カン・テホ記者
←無人航空機
米軍の無人航空機の問題は‘情報の過負荷’。<ニューヨーク タイムズ>は16日、米軍がコンピュータ・情報通信など先端技術に依存すればするほど情報過剰に陥り致命的結果を産む問題に直面するジレンマに直面したと指摘した。
代表事例は昨年2月にアフガニスタン民間人らが乗った3台のミニバスを米軍無人機が誤爆し民間人23人が亡くなった事件だ。米空軍と軍将校らはこの誤爆事件の原因を‘情報の過負荷’と見ていると新聞は伝えた。現地の‘プレデーター無人攻撃機’を遠隔操縦する地球の反対側の米国、ネバダ州クリチ空軍基地は、無人機から伝えられる映像情報をはじめ情報アナリストらと地上兵力から伝えられた数多くの交信と数十件のメッセンジャー交換の中から、このミニバスに子供たちが乗っているという情報を見落としたということだ。プレデーター運用チームは近隣の米軍を保護しなければならないという強迫感からミニバスを緊急威嚇と見なし即刻攻撃を命令した。匿名を要求した米高位将校は「状況を注意深く見て慎重に判断したとすれば避けることができた まさに情報過負荷が産んだ致命的結果であった」と話した。
<ニューヨーク タイムズ>によれば2001年9・11テロ以後、米国が収集した情報量は以前に比べ1600%も増加したことが知られた。バージニア ラングレー空軍基地には数百台のTVスクリーンを通じ50億ドルが投入された全世界の通信情報監視システムから毎日1千時間分量の映像、諜報衛星が送ってきた1千枚分量の高解像度写真、そして数百時間分量の主に携帯電話で交信する情報信号が怒涛のように流れ込む。
空軍機の操縦士らは操縦席スクリーンに現れる数多くの情報をあらゆるものが入り乱れた‘ごった煮’と呼んでいる。
ラングレー基地のある中尉は、12時間 10個のスクリーンを見守りながら現地指揮官、戦闘地域の部隊後方司令部など計30ヶ所の異なる相手とメッセンジャーで連絡をやりとりし、時にはヘッドセットから聞こえてくるU-2超高度偵察機操縦士の話も聞く。彼は「片方の耳には電話を当て、他方の耳ではヘッドセットで操縦士と通話を行い、そして手ではメッセンジャーで文字を送り、目はスクリーンを見ている」と話した。
神経科学専門医アート クレイマー イリノイ州立大教授は「戦場での兵士から将軍に至るまで米軍のほとんどすべての地位にわたり情報過剰が存在している」と話した。
カン・テホ記者 kankan1@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/america/459392.html 訳J.S