原文入力:2010-09-19午後06:59:00(1806字)
石油収益基盤に無償医療・教育 実施
中産層以上は "腐敗し経済を亡ぼず" 憤怒
国民分裂 深刻…社会制度 変化 最大課題
キム・ヨンヒ記者
←カラカス市内のベネズエラ国営石油会社(PDVSA)建物を改造したポリバラーナ大学校で会ったチャニナ サバルセス(35)は 「高等学校卒業後17年ぶりに夢にも思わなかった大学という所で法学を勉強しながら弁護士として仕事をしようと考えている」と話した。診療・教育・育児施設と協同組合が全てそろった発展センターでも「五十才を過ぎて文を習った」「やっと生計を立てることができるようになった」という絶賛があふれた。
「全て貧しい人々のためにするチャベス大統領おかげ」という声が続き、通りの庶民たちはチャベスを「私たちの最高司令官」としばしば呼んだ。ベネズエラ政府の各種福祉恩恵を説明してくれた案内者は "完全無料" を数えきれない程 繰り返した。カラカス市内の河川の堤防には "社会主義祖国でなければ死を" と書かれていた。
チャベスが‘21世紀社会主義革命’を掲げ世界10大石油輸出国であるベネズエラの石油収益を庶民と貧民層にまわし、この間ベネズエラの圧倒的多数を占めてはいるが、疎外された人々は歓呼した。1998年チャベス執権以前、保守両党は1958年いわゆる‘Punto Fijo’協定を結び権力を独占し国富を少数既得権層が独占してきた。「数十年間、誰もできなかった仕事をしている」「数回選挙で選んだ多数の国民が願い次第するのが独裁か?」と支持者たちは熱弁を吐いた。
反面、庶民に‘神が送った存在’チャベスは中産層以上には憎しみの対象だ。"貧しい人を奴隷にする" "腐敗し経済を亡ぼした" "中産層には希望がない" "人間の本性を変えようとしている" という非難があふれ出た。去る大統領選挙で野党候補選挙責任者であったホセ カラケロ シモンボリバル大教授は「国外送金と市場価格まで統制して社会主義キューバのように変わっている。革命の成果というのは宣伝に過ぎない」と話した。反チャベス日刊紙<タルクアル>のテオドル ペットコープ編集長は 「政治システムを壊し、すべての権力が大統領1人に集中している。歴代最低の効率性を持つ最高に腐敗した政権」と非難した。
カラカスはちょうど公務員たちが17万9000tの食料品を引き出し公金を横領した事件で沸きかえっていた。‘よりによって’、貧民村に家庭用ガストンを無料で配るという所を訪問した時は "ガスありません" と書いてあり、食料品割引スーパー メルカルは "内部修理" で閉まっていた。2006年に13.7%だった物価上昇率は今年29.7%と予想されている。2008年一時、バレル当たり140ドルを越えた国際原油価格が70ドル台に下がり福祉予算の縮小も避けられない。
←ベネズエラ無償医療サービスの一環で、首都カラカス郊外周辺のアンチマノ地域で運営されている一種の保健所である診断センター(CDI)で去る17日、ある患者がキューバ人医師の診療を受けている。
チャベスは独立革命家ボリバルを夢見たが、賛否に極端に割れたカラカスで彼はボリバルのようにすべての国民の英雄ではなかった。市場商人イサイマ ペセラ(41)は「銃声のない戦争が広がっている」と話した。アンヘル モロー ボリバラーナ大副総長は「変化の過程には社会的危機がつきもので既得権層と妥協しながら革命をすることはできない。完ぺきではないものの、より良い方法を行くための過程だ」と混乱と葛藤を説明した。
チャベスの‘実験’は革命と偽り宣伝、盲従と憎しみの間のどこかにあった。ベネズエラを離れる日まで‘このような分裂の中でチャベス式革命が成功することができるだろうか?’という疑問が駆け巡った。チリで会った専門家の話が頭の中から離れない。「一人の指導者より制度化がさらに重要だ。」「変化は一度に成し遂げることはできない。」
カラカス、サンティアゴ/文・写真キム・スンベ記者 marcos@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/america/440516.html 訳J.S