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角膜 幹細胞移植 失明患者‘目を開けた’

https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/395065.html

原文入力:2009-12-23午後07:08:35
手術6ヶ月後 視力完全回復 "人生を取り戻した"
英国 研究所‘快挙’…治療8人 ほとんど全員成功

リュ・イグン記者

ラッセル トンブル(38)は15年前の悲惨なその日を忘れられない。英国ニューキャッスルに住む彼は深夜に家へ向かうバスに乗った。おりしも見慣れない二人の男が殴りあいを行った。静かに座ってみてばかりいられなかった彼は2人のけんかを止めさせた。ところが、突然一人の男が彼の目にアンモニア水をかけた。角膜損傷で右側視力を失った彼はまもなく働き口も失った。

人生までが少しずつ荒廃していった彼に今年奇跡のようなことが起きた。英国‘北東イングランド幹細胞研究所’(NESCI)のサジャド アマドゥ研究チームは彼の元気な左目の角膜幹細胞を極く少量引き離し400倍以上の大きさに培養した。培養された角膜幹細胞は‘輪部幹細胞欠乏症’(LSCD)を病んできたトンブルの右目に移植された。彼は角膜再生のための幹細胞移植手術をして6ヶ月後に右目の視力を完全に取り戻した。

彼は<ファイナンシャル タイムズ>に「人生を取り戻した。もう私は仕事をしたり、昔楽しんだジェットスキーや乗馬もすることができる」と22日(現地時間)話した。

北東イングランド幹細胞研究所はトンブルを含め片目の視力を失った8人の患者が角膜再生のための幹細胞治療でほとんど全員が視力を取り戻したと明らかにした。研究チームはこういう研究結果を米国科学ジャーナルの<幹細胞> 12月号に掲載した。これは角膜を元気な状態に維持する幹細胞が破壊され、視力を失った患者らにとって朗報だ。本来透明な角膜が濁って視力を失う人は毎年世界的に800万人に達すると知られている。

だが幹細胞治療を受けるためには、片方の目の角膜は正常でなければならず、老化にともなう視力低下(老人性黄斑変成疾患)の場合には該当しない。また実験室を抜け出し大衆治療の段階まで進むには多少時間がかかる展望だ。英国医学研究委員会は患者25人が追加で幹細胞治療法の適用を受けられるように北東イングランド幹細胞研究所に約150万ポンド(約28億ウォン)を支援したと明らかにした。

リュ・イグン記者ryuyigeun@hani.co.kr

原文: 訳J.S