原文入力:2009-04-26午後10:47:22
アイスランド総選挙, 左派連帯 過半得票 執権
自由市場天国から救済金融国 転落が原因
チョ・イルジュン記者
←アイスランドの臨時政府総理のヨハナ シグルザルドッティル社会民主連盟代表が25日総選挙投票が終わった後、党員たちと共に勝利を祝い支持者に手を振っている。 レイキャビク/AFP連合
新自由主義を盲信し金融危機の初めての犠牲者となったアイスランドで25日総選挙が行われ、経済危機審判論を前面に出した左派臨時政府が圧勝をおさめた。
開票率90%を越えた26日現在、ヨハナ シグルザルドッティル総理が導く社会民主連盟が30.3%,左派緑色運動が21.7%を得て、二つの政党が構成した臨時政府が過半を得票したと<AFP>通信などが伝えた。18年間執権し新自由主義経済政策を導いた保守指向独立党は23%の支持に止まった。
全体議席63席中、社民党22席,左派緑色運動13席など左派連合政府が最小35席を占めた反面、独立党は15席内外を得るのに終わる展望だ。経済危機がアイスランド史上初の左派政権を誕生させたのだ。シグルザルドッティル総理は「今回の選挙はアイスランド史上初めて左派が多数を占めることになった歴史的選挙」と宣言した。
選挙の核心は経済危機審判論だった。<ニューヨークタイムズ>はこの総選挙を“光と闇の説話”に例えた。「先進国中で最も深刻に悪徳自由市場主義者らの手で苦痛を受け、金融危機の廃虚から抜け出そうと努める強小国の話」というものだ。1991年以後、独立党執権の18年は時限爆弾のようなバブルを育てた新自由主義経済成長期間と一致し、有権者は審判の票を投じた。
人口31万人に過ぎないアイスランドは昨年まで1人当り国内総生産(GDP)が4万ドルに達する富国だった。2000年代初め、金融部門民営化に力づけられ銀行は莫大な外国為替借入を通じた貸出で利潤を残し、消費者と企業は外債で富を享受した。しかし、昨年末の米国発金融危機が世界を襲いアイスランドは一瞬で国際通貨基金(IMF)の救済金融を受ける国に転落した。
左派の勝利でアイスランドの国内外政策もこれまでとは別の色を帯びるものと見られる。経済危機克服とヨーロッパ連合(EU)加入が最大懸案だ。シグルザルドッティル総理は25日「私たちが直ちにヨーロッパ連合加入を申請すれば4年以内にユーロ貨幣を使うことができるだろう」と話した。連合政府パートナーの左派緑色運動は加入に反対しているが、シグルザルドッティル総理はヨーロッパ連合加入が危機克服に役に立つと期待する。44%も暴落したクローナ貨価値,公式統計にも10%台の失業率,15%を上回るインフレなど壊れた経済を再建するのは容易ではない課題だ。
チョ・イルジュン記者iljun@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/351774.html 訳J.S