原文入力:2012/04/05 23:08(1091字)
"政府が生きていく能力を破壊" …議会から100m離れた広場で頭を撃つ
生活苦を悲観したギリシャの70代の年金生活者が4日人々で混み合うアテネ都心で政治家たちの無能を叱責して拳銃自殺する事件が起きた。 最悪の財政危機と緊縮政策に苦しむギリシャ社会は大きな衝撃に包まれた。 憐憫と怒りが入り乱れた市民が激烈な示威に乗り出し、警察と衝突するなど事態が一波万波に広がっている。
薬剤師を引退した後、年金で生活してきたディミトゥリス フリストラス(77)がこの日午前、アテネ都心シンタグマ広場地下鉄駅入口で頭に拳銃を撃って自ら命を絶ったと<ロイター>等の外信が5日報道した。 政府の超緊縮政策を論議し承認した議会からわずか100m離れたところだった。
彼は前もって準備した遺書で現政権をナチ占領当時の反逆者に例え、「占領政府は私が35年間着実に積み立てた年金で生きていく能力を文字どおり完全に破壊してしまった」として「食べ物を求めてゴミの山を漁る前に尊厳ある終末を迎えるには他に方法がなかった」と書いた。
ギリシャ政界は国家不渡りを避けるために国際通貨基金とヨーロッパ連合の救済金融条件として税金引上げ、賃金と年金削減など苛酷な緊縮政策要求を受け入れた状態だ。 今回の事件はそれにともなう深刻な経済的苦痛に苦しめられるギリシャ中産層のみじめな現実を劇的に見せた。
市民は老人が自殺した現場の木のそばに即席の追慕所を作り、花とロウソクとメッセージを置き始めた。市民1500人余りは激烈な抗議デモを行った。 警察が催涙弾を発射し鎮圧に出ると青年たちは石と火炎瓶を投げて衝突した。60才のある年金生活者は「ぞっとする。 私たちがこんな有り様にまでなる前に食い止めなければならなかった。 私たちをこうさせた政治家たちは報復を受けなければならない」として怒りを爆発させた。
ルーカス パパデモス総理は声明で「私たちの同僚市民が命を終えたことは悲劇」としつつ「私たちの社会が苦しい時期にあるだけに私たちは皆が絶望に陥った人々の手を握らなければならない」と明らかにした。
ギリシャは現在、失業率が21%まで急騰し、若者たちは2人に1人の割合で失業者だ。 緊縮政策が施行された去る3年間に自殺または自殺未遂者も1500人を越えた。 チョ・イルジュン記者
原文: 訳J.S