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終わっていないBBK…‘140億送金’真実明らかになるか

原文入力:2011/12/05 08:30(1978字)
イ・テヒ記者


オプショナルキャピタル、米裁判所に控訴
1審 "オプショナルに371億支払え" 判決…キム・ギョンジュン、ダースに巨額キム氏 口座凍結解除 疑問…野党ではMB-キム・ギョンジュン‘ビッグディール説’


←キム・ギョンジュン(左)・エリカ・キム(右)


BBK株価操作事件の真実糾明が第2ラウンドをむかえた。米連邦裁判所は去る11月17日、キム・ギョンジュン前BBK投資諮問代表理事が韓国で引き出しスイスの口座に預けておいた少なくとも140億ウォンの主人は(株)ダースだと手を挙げた。しかしこの金の所有権を巡り(株)ダースと争っていたオプショナルキャピタル(旧 オプショナルベンチャーズ)はすでに去る2月、米国裁判所からキム・キョンジュン氏らを相手に勝訴し、スイスの口座にある金に対する優先権の確認を受けた経緯がある。米裁判所は当時キム・ギョンジュン氏に371億ウォンの会社の金をオプショナルに返せと判決した。

このようにダース側に有利に状況が変わったのは昨年末から今年の初めの間にあったと推定されるキム・ギョンジュン氏とダース間の‘ある種の取り引き’と関連があるのではないかとの疑問が提起されている。オプショナルキャピタルの控訴が受け入れられれば、米裁判所がこういうすべての疑惑に対して再び調べてみるという意なので状況は反転する可能性もある。


1審を引き受けた米連邦裁判所がダースとキム・ギョンジュン氏の間の訴えの取下げを受け入れたことは多くの面で疑わしい部分が多い。


(株)ダースは李明博大統領が実際の所有主ではないのかという疑惑が起こった会社であり、2001年にキム・ギョンジュン氏が運営したBBKに巨額を投資し140億ウォンを失った。ダースはこれを回収するために2003年から訴訟を進行してきた。そうするうちに今年2月、キム・ギョンジュン氏は自身のスイス口座にあった140億ウォンをダースに送った。この口座は本来は米国政府が差し押さえを申請し凍結状態だったが、知りえない過程を経て凍結が解けた状態であった。これに続いてダースとキム・ギョンジュン氏は両者の民事訴訟を取り下げると裁判所に申請した。この申請により後からダースとキム・ギョンジュン氏の間の140億ウォン送金事実を知ることになった米連邦裁判所は凍結状態にあった金が裁判所の承認なしに送金されたことには問題があると指摘し連邦検察に凍結が解けた理由を捜査するよう命令した。この時点が今年の5月だった。1審裁判所はしかし今年7月下旬になされた米連邦検察による捜査の結果報告を公開しないようにし、去る11月17日には訴訟を取り下げるというダースとキム・ギョンジュン氏の要請を受け入れた。


キム・ギョンジュン氏がダースに渡した140億ウォンに対してオプショナルキャピタルが所有権を主張して今回公訴に出ることができた根拠は先立って話した通り去る2月の米連邦カリフォルニア控訴法院の決定だ。 また別の民事訴訟を担当した裁判所は371億ウォンをオプショナルに戻せと判決した。ところがキム・ギョンジュン氏とエリカ・キムはこの決定に従わず、あろうことかダースに140億ウォンを送った。ダースの会長はイ大統領の長兄であるイ・サンウン氏であり、イ大統領の子息イ・シヒョン氏がチーム長として勤めている会社だ。その直後にキム氏の姉エリカ・キムは韓国に入国し‘BBKは李明博大統領と関係がない’と明らかにした。


この時から野党圏ではイ大統領とキム・ギョンジュン、エリカ・キム間の‘ビッグディール’説が流れ出た。パク・チウォン民主党議員は去る4月、イ・クィナム当時法務部長官に対する質問途中で「エリカ・キムと検察権力がすでに取り引きをして、李明博大統領任期内にキム・ギョンジュン氏が必ず米国に行くと見る」と話すこともした。去る7月14日法務部はソウル、永登浦(ヨンドンポ)拘置所に収監されていたキム氏を外国人受刑者専用矯正施設である天安(チョナン)外国人刑務所へ移監した。そしてキム・ギョンジュン氏は去る10月、人権委員会に「米国拘置所で拘禁された3年5ヶ月の期間が刑期に含まれず人権を侵害された」という趣旨の陳情書を出した。この陳情が受け入れられれば、2007年12月に起訴され懲役8年の刑を宣告されたキム・ギョンジュン氏は来年5月には満期と認められることになる。 李明博大統領の任期中だ。


イ・テヒ記者 hermes@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/508518.html 訳J.S