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①11億 対 42億…面積比で土地代金配分‘セコい手’使ったか

原文入力:2011/10/16 20:41(2588字)
イ・ジウン記者


明らかにしなければならない内谷洞(ネゴクトン)MB私邸 疑惑
②4億建物‘0ウォン’処理はなぜ?
③譲渡税関連‘取引’あったか
④6億貸した親戚は誰
⑤大統領 どこまで関与したか


←市民が16日午後 李明博大統領退任後に私邸として使われるソウル、瑞草区(ソチョグ)、内谷洞(ネゴクトン)の敷地前でドアの隙間から中を覗いて見ている。 シン・ソヨン記者


李明博大統領が退任後に住む私邸の敷地としてソウル、瑞草区(ソチョグ)、内谷洞の土地を買い入れる過程で提起された種々の疑問に関し、大統領府が詳細に明らかにしなければならないという声が高い。国家予算と個人のお金を基準も原則もなしにむやみにかき混ぜてイ大統領父子の個人の土地を買うために国家予算を投じたのが事実ならば横領または、背任に広がりかねない重大懸案であるためだ。

■土地代金を分けた基準は?
全体で54億ウォンの土地代金をイ大統領の子息シヒョン(33)氏個人お金11億2千万ウォン、大統領府警護処予算42億8千万ウォンに分けた基準が不透明だ。大統領府は何の説明もしていない。


売買契約書を調べれば、シヒョン氏と警護処が購入した土地の面積対比購入代金の比率が似ている。 土地全体(2606㎡)の内、シヒョン氏の持分は463㎡(17.8%)警護処の持分は2143㎡(82.2%)だ。土地代金全体(54億)の内、シヒョン氏の負担は11億2千万ウォン(20.7%)、警護処負担は42億8千万ウォン(79.3%)だ。概して土地を2対8の割合で分け金額をこの比率に合わせたという推定が可能だ。


しかしここには‘セコい手’が隠されている。シヒョン氏の持分は面積は狭いが道路に隣接した宅地なので貴重品の土地である反面、警護処持分は広いが大部分がグリーンベルトで価格が安い。土地の価格は考慮せずに面積比率だけで購入費を分けたとすれば、結果的にシヒョン氏が高い土地を安い価格で住めるように国家予算を投じた格好になる。


しかも警護処は9筆を一度に購入しながら筆別価格は別に明示していないため、地番を共有した土地に投じた国家予算が各々いくらなのかは分からなくした。この取り引きを仲介したN不動産関係者は「全体の土地代金を54億ウォンに定め、買い手が購買額をどのように分けたかは分からない」と話した。大統領府が土地購入費を分けた基準と筆別実購入額を明らかにしない場合、国家予算を私邸の土地を買うために投じたという疑惑は終わらないものと見られる。


■ 4億6千万ウォン相当の私邸敷地の建物を‘0ウォン’と算定した理由は?
契約後に撤去された私邸敷地の建物の公示価格は4億6千万ウォンだ。 しかし大統領府はこれを公示地価合計から除外させシヒョン氏持分の公示地価を安くした。築31年の廃虚のような建物なので実際には何の価値もないというのが理由であった。


しかし、その後に公開されたこの建物の写真を見れば大統領府の主張は説得力に欠ける。 撤去直前まで高級韓定食店として使われてきたこの建物は内・外部が華麗と言えるほどだ。2004年に1階建てから2階建てに増築されたものであり、シヒョン氏もこの建物をリモデリングし私邸として使う方案まで検討したということが不動産側の証言だ。


ところで大統領府はなぜこの建物の値段を‘0’ウォンと算定したのだろうか? シヒョン氏の私邸土地の公示地価はこの建物を含めれば12億8697万ウォン、除けば8億1897万ウォンになる。 建物の公示価格を含ませる場合、シヒョン氏は公示地価の87%水準で安く買った形になるが、除けば公示地価の137%で購入したことになる。大統領府はシヒョン氏が公示地価の137%で土地を買ったと強調している。大統領府はこの建物価格を公示地価から除外することによりシヒョン氏の‘安値買い入れ’を隠したかったのではないか? 大統領府が明らかにしなければならない内容だ。


■譲渡所得税関連で‘ある種の合意’があったか?
譲渡税と関連して買い手(シヒョン氏と大統領府警護処)と売り手が‘ある種の合意’をしたという買い手側不動産関係者の証言がある。 ソウル、瑞草区(ソチョグ)、盤浦洞(パンポドン)のD不動産社長は<ハンギョレ>記者と会い「譲渡税問題のために売り手側の不動産屋から要請があり、買い手側でも合意をした」として「他の複雑な事情があるがちょっと言えない」と明らかにした。反面、売り手側不動産仲介人は譲渡税問題を挙論したことはないとした。両社の話が食い違う。 譲渡税を下げる代価としてどんな‘裏面合意’があったのか、あったとすればなぜそうしたのかなども大統領府が釈明しなければならない部分だ。


■シヒョン氏が6億ウォンを借りたという親戚は誰?
シヒョン氏は農協大統領府支店の貸出金6億ウォンの他に 親戚から6億ウォンを借りて土地代金に充当した。大統領府は当初親戚に借りたお金が5億2千万ウォンだと言い一部の言論には6億ウォンだと明らかにした。大統領府はシヒョン氏が親戚から借りたという6億ウォンに対して借用証を書いたとしながらも金を貸した親戚が誰なのかは極力明らかにしないでいる。 まだ利子も支払っていないという。 借用証と共に銀行入出金内訳が公開されなければその金が親戚ではなく他所から流れてきたり、イ大統領夫妻が便法で贈与したという疑惑などが提起されうる。


■隠密で怪しい取引、誰が主導したのか?
 この複雑で怪しい取引を誰が主導したのかも明らかにする必要がある。 私邸の土地と国家の土地をまとめて共同購入しながら、個人のお金と国家予算をむやみにかき混ぜ結果的に私邸の土地を買うのに予算を注いだとすれば、法的責任までも出てきうるためだ。イ大統領がこの過程をどこまで知っていたのか、どこまで介入したのかもクエスチョンマークのまま残っている。


イ・ジウン記者 jieuny@hani.co.kr


原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/500988.html 訳J.S