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自発的な初めての三星統合労組、使用側の懐柔に打ち勝ち安定定着するか

原文入力:2011/07/13 22:01(1893字)
ナム・ジョンヨン記者

三星労組 イバラの道 予告
過去 労組設立の試み 毎回 瓦解作戦で潰された
既存御用労組と交渉窓口交渉が課題に

←チョ・チャンヒ三星労働組合副委員長(右側)とキム・ソンファン常勤指導委員(三星一般労組委員長)が13日午前、ソウル、永登浦区、楊坪洞(ヤンピョンドン)の雇用労働部ソウル南部支庁に労組設立申告書を提出している。 リュ・ウジョン記者 wjryu@hani.co.kr

三星エバーランド職員4人で作られた三星労働組合が13日、労組設立申告をしたことにより三星グループに初めて現場組合員が主導する労組が誕生した。
三星グループ系列会社には現在9ヶの労組があるが、三星証券労組を除き大部分が‘企業フレンドリー労組’であったり 活動しない‘幽霊労組’だ。そのため今月から施行された企業単位複数労組制度は‘無労組神話’を続けてきた三星グループには大きな脅威だった。幽霊労組があっても組合員が集まりさえすれば労組を作ることができるためだ。

だが、使用側がこれまでどおり強い圧迫を通じて労組を瓦解させようとするだろうと労働界は展望している。三星労組の指導委員を引き受けたキム・ソンファン三星一般労組委員長は「今回の労組設立過程でも副委員長に対して有形無形の圧力が加えられた」と明らかにした。三星一般労組は解雇者加入などを理由に法的地位を認められていない‘法外労組’として、三星労働者たちの労組設立運動を周辺から支援する活動をしている。

これまで三星グループは複数労組禁止条項を利用して組合員が主導する‘民主労組’の設立を阻んできた。1987年 労働者大闘争当時、三星造船(現 三星重工業)労働者700人が労組設立申告をしたが、会社側の支援を受けた7人が作った労組のために設立申告が却下された。こういう方式で2000年5月に三星エスワン、2003年9月には三星プラザ労働組合の設立も阻んだ。

労組設立を試みた組合員を対象に懐柔、脅迫、拉致などが行われたという論難も絶えなかった。三星一般労組は「2000年サムソンSDI, 2001年三星キャピタル、2004年三星電子とサムソンSDI労働者が労組を作ろうとしたが、三星グループ役職員らにより面談を口実にした尾行・監禁・拉致にあい、一部は暴行されもした」と主張してきた。昨年には三星電子のパク・ジョンテ氏が会社掲示板に労組設立の必要性を提起する文を載せ解雇される事態も起きた。

今回スタートした三星労組がこういう過程を体験し無力化するのか、あるいは三星が複数労組時代に相応しい新しい労使関係を見せるのかはまだ分からない。初めての試験台は三星エバーランドが三星労組の交渉要請を受け入れるかどうかだ。

三星労組がスタートする以前に、先月末 三星エバーランドでは組合員4人が加入した‘企業フレンドリー労組’が作られた。労働界はこれを交渉窓口単一化規定を通じて今後作られる複数労組を牽制する意図と解釈した。多数の労組がある場合には共同交渉団を設け使用側と交渉しなければならないためだ。

キム・ソンファン委員長は「企業フレンドリー労組が先月末 使用側に交渉要請をしたが、会社はこれを職員らに広告しなかった」とし「手続きが誤りである以上、新しい労組を含めて再び交渉がなされなければならない」と主張した。これに対し三星エバーランド関係者は「交渉要請事実の公告は複数労組状態の場合にすること」とし「当時は労組が一つだけだったので広告の必要はなかった」と話した。

だが、雇用労働部は単一労組体制でも公告が必要だと担当責任解釈を下している。雇用部関係者は「もし公告をせずに既存労組と交渉している場合、新しい労組ができ交渉を要求すれば窓口単一化手続きを再度踏まなければならない」と話した。
三星労組が別の三星系列会社の民主労組設立をリードできるかも注目される。全国民主労働組合総連盟なども水面下で組織化作業を相当な水準まで行なってきたと伝えられている。民主労総関係者は「複数労組時代を迎え、明らかに労組設立に有利な局面を迎えたが、もう少し多い人員で慎重且つ内実のある労組設立をしようと思う」と話した。 ナム・ジョンヨン、パク・テウ、キム・ジェソプ記者 fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/487211.html 訳J.S