原文入力:2011/07/12 09:57(1343字)
ソ・ジョンミン記者
社会葛藤・不安助長 理由
SBS "不適合な表現はない"
社会批判的メッセージを歌った大衆歌手らのレコード収録曲が唯一<韓国放送>審議だけで大量に放送不適格判定を受けた。
インターネット ダウムカフェ‘文化芸術で知らせる市民の声’(cafe.daum.net/culture.people)は先月21日、オムニバス アルバム<大韓民国を歌う>を発売した。 このアルバムはレコード プロデューサー兼製作者であるオム・ヒョンウ氏をはじめ多くの大衆歌手と市民会員が力を集めて作ったものだ。4大河川・半額授業料・非正規職・不動産・マスコミ・教育など多様な社会的懸案をイ・ジョンヨル、ハン・ドンジュン、ブラックシンドロームなどの大衆歌手が歌った。オム氏は「ボブ・ディラン、ブルース・スプリングスティーン、ユトゥなど西欧の多くの音楽家が不条理な現実を風刺・批判する歌を歌ってきたように、私たちも音楽で社会参加をしてみようとの趣旨だった」と説明した。
しかしオム氏は去る7日、レコードに載せた10曲中の4曲に対し韓国放送審議で放送不適格判定を下したという通知を受けた。 龍山惨事を歌った‘苛酷で利己的な’(イ・ジョンヨル),4大河川事業を批判した‘流れる川の水のように’(オ・ソリ/市民歌客),社会全般を風刺した‘おかしな国’(ザ バード アンド アリス),保守新聞のわい曲報道を批判した‘ミュート’(チン・アン)等が韓国放送テレビ・ラジオ電波に乗ることができなくなった。
韓国放送審議室側は「‘苛酷で利己的な’は全般的雰囲気が過度に厭世的で暗い歌詞であり社会葛藤および不安を助長する恐れがあり、‘流れる川の水のように’は現実否定的な歌詞のために放送不適格と議決した」と明らかにした。 また「社会現象を風刺しているが、否定的社会価値観を助長する」(‘おかしな国’), 「現実に対する冷笑が過度であり社会葛藤を助長する恐れがある」(‘ミュート’)などの理由を挙げた。
しかし収録曲は<文化放送> <SBS> <キリスト教放送> <仏教放送> <平和放送>等、他の放送会社では全て放送適格判定を受けた。実際に歌詞内容(表)も、この頃の社会的現実を隠喩的、叙情的な表現で遠回しに言っているのが大部分だという評価だ。 <SBS>審議チーム関係者は「音楽を通じた社会批判はいくらでも可能ではないのか。カギは表現自体だが、放送に適合しない程ではないと判断した」と話した。普通、放送不適格判定は悪口、扇情的表現、特定集団卑下などに対し主に下されると知られている。
キム・チャンナム聖公会大新聞放送学科教授は 「放送非適格理由に挙げられた理由は1970年代の維新時代にでも見られる時代錯誤的表現だ。公営放送という韓国放送が最近どれほど退行しているかを示す審議結果」と批判した。
ソ・ジョンミン記者 westmin@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/music/486923.html 訳J.S