原文入力:20110704 22:33(1285字)
授業料の苦痛に加えて…二度泣く専門大生
採用公告ごとに「4年制大卒以上」
就職の入り口から“差別の壁”体験
イ・ジェフン記者
歯科技工士 チョン・某(33)氏は3つの大学に通った。1997年に高校を卒業し地方の国立H大に入学したが適性が合わず、再度入試を受けてT保健大学歯科技工士科に進学した。 だが、学歴・学閥主義がとぐろを巻く現実の壁はあまりに高かった。 大学在学中に大企業でアルバイトを始め6ヶ月ほどしたある日、マネジャーが「まじめで評価が良いから、今度の正職員公開採用に受験してみなさい」と薦めた。 期待を抱いて会社のホームページを開いたが、「4年制大学卒業以上」という受験制限が記されていた。
卒業間近になって入社願書を出したあるインプラント業者でも4年制学位を要求した。 結局、チョン氏は3年課程のT保健大を卒業した後、同じ地方の4年制私立C大の3年に編入した。 チョン氏は「H大1年間の授業料200万ウォン余り、T保健大3年間の授業料1380万ウォン余り、C大2年間の授業料1200万ウォンを払いようやく4年制学士の学位を得ることができた」と語った。
学歴と学閥を“身分”と見なす社会で、高卒以下の学歴者ばかりでなく専門大卒業生の感じる社会的差別も深刻だ。
キム・チュンジン民主党議員が昨年10月公開した資料を見れば、首都圏所在の専門大生502人のうち「韓国社会が専門大卒業者を差別していると思うか」という問いに「そうだ」と答えた学生が72.3%(363人)にも達した。 363人の中で「4年制大学編入や再入学の意志があるか」という問いには50.4%(183人)が「そうだ」と答えた。
大学情報公示サイトである大学アルリミを見れば、今年 私立専門大136ヶ所の年間平均授業料は611万余ウォンで、4年制私立大平均(786万余ウォン)の77.7%水準だ。 だが、雇用労働部の2009年「雇用形態別勤労実態調査」を見れば、専門大出身就業者らの月平均賃金は200万余ウォンで、大卒以上就業者(292万余ウォン)の68.4%に過ぎなかった。
専門家たちは政府が専門大に対する財政投資を強化しなければなければならないと指摘する。 私立専門大の比率が93.1%で4年制大学の私立比率(84.9%)より高く、相対的に公共性が落ちるためだ。 ナム・ギコン ハンバッ大教授(経済学)は「専門大卒業生はどこに進出しても高学歴者があふれている韓国の労働市場で独自の領域を見出すことができない」として「大部分が暮らし向きが良くない専門大生たちのために政府が十分な財政支援を行い授業料の心配をなくし、教育の質を高めるための方向を模索しなければならない」と話した。
イ・ジェフン記者 nang@hani.co.kr
原文: 訳A.K