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[ハンギョレin] 工事急いで工程率高めるとき 事故が起き13人が亡くなった

原文入力:2011/05/31 10:28(3007字)

クォン・オソン記者、パク・スジン記者、ユ・シンジェ記者

[ハンギョレin] 帰らざる川 - 4大河川工事 死亡者19人 全数調査
①大統領が自転車に乗った日

4大河川工事死亡者19人を追跡調査してみると

2009年夏、4大河川工事の準備段階から死亡事故が発生した。2009年8月16日、洛東江24工区でボートの転覆により地質調査員イ・某氏が亡くなった。最も最近の死亡者は、去る5月16日洛東江18工区で作業準備中に心筋梗塞で亡くなったイ・ビョンドク氏だ。これまで工事参加者の中で21人が亡くなったが、今回の取材は工事現場で亡くなった19人に集中した。去る4月1日の休業日に工事現場外で心筋梗塞で亡くなったパク・某氏、4月2日に工事作業を終えた後に屑鉄を売買する過程で亡くなったキム・某氏は取材対象から除外した。

■今年に入って急増した死亡者
梅雨期を控えて工事を急ぐ中で死亡事故が急増している。 2009年以後、4大河川死亡事故18件(死亡者19人)の中で半数を越える10件(死亡者11人)が今年発生したものだ。1月2人、2月1人、3月3人、4月4人、5月1人だ。 国土海洋部が民主労働党カン・キガプ議員に提出した「4大河川工事月別累積工程率」という資料を見れば、工事が本格化した2010年3月から今年4月までの月平均工事進展率は4.25%だ。この期間に計16件の死亡事故が起きたが、12件の死亡事故は工事進展率が平均より高い月に起きている。 3人の労働者が亡くなった今年3月の工事進展率は6.4%、4人の死亡者が発生した4月の工事進展率は5.1%であった。 工事を急げば急ぐほど死亡者が増えているわけだ。

←「国際労災死亡労働者追悼の日」である5月25日午前、ソウル清渓広場で「労災死亡対策作りのための共同キャンペーン団」が4大河川工事中の死亡者を象徴する靴をならべた。キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

■死亡者平均年齢53才
高齢の労働者が多く亡くなった。死亡者19人のうち5人は60代以上だ。他の職業ならばすでに定年を超えた歳だが、短期契約で労働者を雇用する建設現場の慣行のため事故に脆弱な高齢者が大挙工事に投入されている。若年層であるほどつらい建設労働を敬遠する世相も影響を与えていると見られる。 死亡者のうち30代以下は2人だけだった。 60代以上の死亡者のうち、2人は農業など他の職業に従事していたが家の近くで4大河川工事が始まると副業をしに現場に出てきて事故に遭った。

■3人に1人の割合で離婚または別居
結婚しているかどうかが確認された18人のうち6人は、離婚または妻と別居中だった。家から近い工事現場を選んで仕事をすることはできないので、建設労働者の多くは現場に設けられたコンテナ宿舎や現場付近の旅館で生活している。家族と離れて過ごす時間が長いほど、円満な関係は維持しにくい。死亡者のうち2人だけが2週に1度の割合で家に帰っており、残りの人たちは大部分が一ヶ月以上 家族に会えずにいた。

■補償金 最低1億、最高5億ウォン
遺族に支給された補償金は最低1億ウォンから最高5億ウォンだった。フォークレーンなど装備を所有していたり、資格証がある場合には補償金が高かった。特別な建設技術のない肉体労働者であるほど補償金は少なかった。2億ウォン未満だった6人のうち5人は個人所有の装備がなく、3人は専門技術のない信号手であった。重装備の移動を手信号で案内する信号手3人が全員ダンプトラックに轢かれて亡くなった。

■低学歴労働者
死亡者の最終学歴も低い。大卒が2人だが地方大出身だ。高卒は7人、中卒は2人で、小学校だけの人も4人もいた。死亡者19人のうち4人は遺族や同僚が最終学歴を知らないケースだったが、高卒以下の学歴と推定される。学歴が低い人々は補償金も少なかった。補償金が2億ウォン未満だった6人のうち3人は小学校だけ、2人は各々中学と高校までだった。 クォン・オソン、パク・スジン、ユ・シンジェ記者 ohora@hani.co.kr

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消えた人、生き返った名前

不法滞留者・破産者の2人は他人の名前を借りて働き亡くなった

←<表>死亡者19人の特徴

死亡者のうち2人は他人の名前で亡くなった。4大河川工事現場で働くために他人の名前を盗用していたのだ。

パク・ミョンソプ(59)氏は在中同胞だ。昨年6月17日、洛東江13工区で現場事務所として使うための仮設建物を建てていて墜落し亡くなった。 8年前に韓国に来た彼は不法滞留の身分だった。その事実を隠すために他人の身分証を手に入れ、その人になった。そのため警察は事故直後にパク氏の遺族を探すのに苦労した。警察が捜し出した遺族はパク氏の夫人だったが、彼女もやはり在中同胞だった。夫人は定期的に中国と韓国を行き来しながら滞留期間を延長していたが、夫にはそのような余力がなかった。パク氏の夫人はソウル長安洞のある焼き肉屋で月150万ウォン余りで今も働いている。

キム・ジョンテ(51)氏は破産者だった。去る4月18日、錦江(クムガン)6工区でフォークレーンを運転していてダンプトラックに衝突され亡くなった。キム氏はフォークレーン技師パク・某氏の免許証の顔写真だけを自分のものと貼り替えて工事現場で働いた。彼がフォークレーンの技術を習得した1980年代には重装備免許証の管理が粗雑だった。キム氏は免許証なしで重装備を運転した。以後、工事現場で免許証を確認するケースが増え、歳を取って新しく免許証取得試験を受けることも容易ではなかった。3年前に破産申請をしたキム氏は、免許証を取る代わりに他人の免許証を盗用した。そうでなくても借金取立てを避けるためにも他人に成りすます必要がある状況だった。キム氏を運転士として雇用したフォークレーンの車主と現場の同僚はもちろん彼の友人たちさえ、キム氏を偽の名前で知っていたのだった。

■どのように取材したか

50日間に100人余りにインタビュー・・・19人全数調査

4月初めから50余日間、4大河川工事中の死亡事故18件(死亡者19人)全員を追跡取材した。編集局調査報道チームとデジタル局デジタルニュースチームで構成されたオン・オフ共同取材チームは、警察署・消防署・労働庁などが作成した事件記録を検討し、遺族、同僚、目撃者、担当警察官、労働庁監督官、建設会社関係者など100人余りをインタビューした。 釜山、仁川、光州、京畿道楊平・驪州、慶北義城・尚州・亀尾・安東、慶南金海・昌寧・昌原・居昌、全北群山、全南霊岩・潭陽など全国の4大河川工事現場と関係機関、遺族たちの家を直接訪ねた。 遺族の要請があった場合は、記事に登場する死亡者および家族は匿名処理または仮名を用いた。































































































原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/480522.html 訳A.K