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[市民共同調査団現場踏査] 栄山江(ヨンサンガン)・錦江(クムガン)支流でも‘逆行侵食’

原文入力:2011-05-30午前12:13:47(1723字)
栄山江 25支流 川底侵食 "本流浚渫で支流まで掘り…夏の大雨で洪水被害憂慮"

チョン・デハ記者、チョン・ジンシク記者

←29日‘4大河川市民共同調査団’が栄山江で起きている‘逆行侵食’の代表的事例に選んだ砥石川と栄山江の合流地点。浚渫で本流の水面が下がるや支流の水流が速まり川上を削り、だんだん渓谷のように変わってきている。 羅州/チョン・デハ記者 daeha@hani.co.kr

"まるで滝みたいでしょ? 栄山江本流を浚渫したので支流までえぐられて発生する現象ですね。" 29日昼12時頃‘4大河川市民共同調査団’パク・チャングン関東大教授(土木工学)は全南、羅州市、金川面の砥石川が栄山江と合流する地点で、下に2mほどゆっくり掘られた地点を示し「逆行侵食の端的な事例」と話した。パク教授は「栄山江本流を5~7m程 浚渫した結果、川底が低くなり支流の砥石川の侵食基準面も低くなり次第に上流側に侵食現象が発生するだろう」と話した。パク教授は「支流の侵食で堤防石が一つ二つと落ちていき、ある瞬間に堤防道路までが流失する被害が起きうる」と警告した。

だが、支流の洪水被害を防ぐ対策は不十分であることが明らかになった。市民共同調査団が28~29日、栄山江一帯を調査した結果、37ヶ所の支流の中で25ヶ所ほどで逆行侵食が観察された。だが、国土海洋部がキム・ジンエ民主党議員に提出した資料を見れば、栄山江に6月末まで‘川床保護石積み’(支流の堤防などが流失しないよう設置する構造物)を設置する区間は6ヶ所に過ぎないのが実情だ。パク教授は「川床保護石積みを設置しても流速が速くなり底辺がゆっくりえぐられれば大雨が降った場合に流失しかねない」と話した。

逆行侵食により支流から削られていく砂と砂利は本流に積もることになり浚渫が無意味になるという指摘も出た。 栄山江事業区間の浚渫は27日現在 95.2%が終わった状態だが、すでに一部事業区間に砂が再び積もる再堆積現象が観察されている。チェ・ジヒョン栄山江再生光州全南市民行動事務局長は 「結局、当初に浚渫した目的は消え維持管理費用が増えるだけ」と強調した。

←去る27日、忠南扶余郡、ワンポ川付近の丘が4大河川工事過程で新たにできた水路の影響で崩れている。 扶余/チョン・ジンシク記者 seek16@hani.co.kr

4大河川事業にともなうき損は錦江の支流も例外でなかった。忠南扶余郡、ワンポ川の場合、工事過程で水路を別に作ったために河川脇の丘が一部崩れ落ちた。忠南、公州市、検詳川と錦江本流の合流点では工事のために土で固めて作った臨時道路が水の流れで傾いて崩れていた。

逆行侵食被害を防ぐための川床保護石積みがまともに設置されずにいるのも同じだ。4大河川市民共同調査団が去る27~28日、忠南公州・扶余・青陽一帯の5~7工区支流31ヶ所を全数調査した結果、川床保護石積み設置工事が大部分でなされていなかったことが明らかになった。

いくつかの川床保護石積みが設置されたところも川の両側斜面にだけ設置され川底などはそのままなため、集中豪雨にとても脆弱なことと予測された。扶余郡、チャワン川の場合、すでに川床保護石積みの一部が水の流れに押されこわれ再施工が避けられない状態だ。青陽郡支流も昨年夏の大雨で下流側斜面が大きく崩れたが川床保護石積み工事は全くなされなていない。
チョン・ミンゴル公州大教授(環境教育)は「夏の大雨で水量が多くなれば川の斜面に設置された川床保護石積みや砂で固めた斜面が傾いて崩れるものと見られる」として「大部分の工事現場で再施工が避けられなくなり、さらに多くの予算を浪費してしまうだろう」と指摘した。

羅州、潭陽、公州、青陽/チョン・デハ、チョン・ジンシク記者 daeha@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/480281.html 訳J.S