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‘ネズミの絵’大学講師に罰金200万ウォン宣告

原文入力:2011-05-13午前10:36:50(1485字)

 ソウル中央地裁刑事10単独イ・ジョンオン部長判事は13日、昨年主要20ヶ国(G20)首脳会議を控え広報ポスターに落書きした嫌疑(公用物件損傷)で起訴されたパク・ジョンス(41・大学講師)氏に対し「パク氏の行為は表現の自由の限度を越えた」とし罰金200万ウォンを宣告した。しかし、裁判所は「主要20ヶ国首脳会談(G20)行事自体には特に他の妨害はしなかった」として検察の起訴事実の一部を受け入れなかった。
 同じ嫌疑で起訴されたチェ・ジヨン(29・女)氏にも共謀した事実が認められ罰金100万ウォンが宣告された。

 裁判所は「憲法は学問と芸術の自由を保障しており、芸術創作活動の自由と展示公演の自由があるが、これは無制限的基本的保障ではない」とし「公共物であるG20ポスターに落書きしたことは芸術の創作と表現の自由の範囲を越え刑法で禁止する行為に該当するので正当化されはしない」と明らかにした。

 裁判所は‘芸術表現のグラフィティ方式’という被告人の主張に対し「自ら警察の逮捕などを避けるための性格があるということを認めた上で、外国事例は原作品を傷つけない方式という点、ポスターの広報的機能上 経済的価値の損傷も少なくない点を考慮する時、受け入れられない」と付け加えた。

 しかし「行事を妨害する目的ではなく自身の意志を表現しようとする意図と見え、見る人によりユーモア的表現と解釈されることができる点、グラフィティ アートが芸術の一領域として席を占めている点、G20行事に特別な被害を与えなかった点などを考慮し実刑でなく罰金刑を選ぶ」と判示した。

 パク氏は宣告直後「期待したより残念な判決」としつつ「罰金200万ウォンの価値が何を指しているのか分からない。それが検察が話したように一夜にして強奪された提灯、子供たちの夢の価値なのか、国の品格の価値なのか、じっくり考えてみる」と話した。

 彼はまた、裁判所がバンクシーとパク氏の作品は違うという裁判所の指摘に対して 「バンクシーのグラフィティ行為もやはり公用財物、自己所有ではないものに対してなされた」とし「博物館に入ってこっそりと自分の作品を名画の間に掲示したこともやはり公共物に対するき損ではないのか」と反論した。彼は「私がポスターを傷つけたというが、私は物を破壊しなかった。その上、ネズミを描き入れただけ」とし「破壊き損したということはそれを嫌う人の精神を傷つけたということ」と主張した。

 彼は控訴可否について「子供たちの夢と国の品格の価値が私が200万ウォンを払って買うのに値する価値なのかを考えてみて、控訴するか否かを考えてみる」として明確な言及を避けた。

 パク氏らは昨年10月31日午前0時30分から明け方2時まで、鍾路と乙支路、南大門など都心22ヶ所でG20準備委が設置した大型広報物22ヶにあらかじめ準備したネズミ図案を当て黒色スプレー噴霧液を吹きつけた疑惑で不拘束起訴され、検察は懲役10月を求刑していた。
 イ・チャンドン監督など映画関係者は「パク氏に対する法的処理が我が国社会の表現の自由に対する尺度、芸術的方法による風刺と批判に対する寛容と理解という重大な問題と関連がある」とし嘆願書を提出した経緯がある。

デジタルニュースチーム

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/477799.html 訳J.S