原文入力:2011-05-13午後08:21:01(1309字)
後藤政志 "代案エネルギー探さなければ"
キム・グァンス記者
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"原子力発電所の安全性が完ぺきでないならば作ってはいけません。" 1989~2009年、日本の電気機器製造会社 東芝で仕事をし福島原子力発電所の格納容器を設計した後藤政志(61・写真)は去る12日、エネルギー正義行動など反核団体主催で釜山東区の民主市民教育院で開かれた講演で「福島原子力発電所格納容器を作った当時、幾重にも設置された安全施設を見ながら安全に問題がないと考えたが、3月に発生した福島事故を見守りながら考えが変わった」と打ち明けた。
原子力発電所の稼動に異常が生じれば自動復旧システムで正常稼働されるなり安全な状態で稼動を止めるよう完ぺきに設計したが、3月12日 地震津波以後、福島原子力発電所1号機の水素爆発を始め1~4号機の全て稼動を止め一部原子力発電所から放射能まで流出する事故が起こり信頼がこわれたということだ。
彼は「原子力発電所には万一の事故を制御する装置があるが、長く使えば故障し古くて危険にならざるをえないのみならず、福島原子力発電所事故のように自然災害などの色々な条件が同時に襲えば、決して安全とは言えない」として「私が設計したが、原子力発電所は容認してはいけない」と強調した。
彼は韓国・日本政府の安易な原子力発電所対策にも苦言を呈した。最近、韓国政府が古里原子力発電所の防護壁の高さを10mの津波に耐えられるようにすると発表したことと関連して、彼は「日本とインドネシアでは各々30mと40m以上の地震津波があった」とし「地震津波は大地が揺れて発生し、その時に配管などがこわれ事故が起きる」と指摘した。「原子力発電所を高いところに建てるほど、むしろ地震に脆弱なのに高ければ安全だということは誤った考え」と彼は付け加えた。
彼は原子力発電所が安全だという政府当局の発表にも常に疑問を持てと助言した。彼は「1979年、米国スリーマイル島原子力発電所事故は人のミスで起きた」と付け加えた。
彼は 「すべての原子力発電所を一度に閉鎖することはぬず難しいので、危険で古い原子力発電所から順に閉鎖しながら代案エネルギーを作らなければならない」と代案を提示した。「放射能許容量と安全値を信じずに、放射能を最大限吸収しないよう最善を尽くさなければならない」として「放射能をなくす技術はないので、子孫のために根本的な対策をたてなければならない」と話した。
彼は芝浦工大を出た後、早稲田大学-東京都市大学大学院で原子力を専攻し工学博士学位を受けた。2009年に退社する時まで東芝で勤務し柴田宏行というペンネームで原子力発電所の危険性を警告することもした。
釜山/キム・グァンス記者 kskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/477852.html 訳J.S