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[学校成績順差別 拡散] 寄宿舎も成績上位圏に限定…成績により、珠玉-予備-余り

原文入力:2011-05-06午前08:19:49(2830字)
一般系高校 生徒 序列化 百態
優秀班 閉鎖的に運営しゲタ箱の配分も成績順
生徒間の反目 深刻…人権委 "平等権侵害" 是正勧告
高校選択制・一斉試験成績公開のために学校 "仕方ない"

イ・ジェフン記者

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成績を定規に生徒たちを差別する‘1等至上主義文化’が危険水位に上り詰めている。自律型私立高(自私高)拡大と高校選択制導入、大学修学能力試験(修能)と一斉試験成績公開など競争を煽る教育政策が相次いで施行された影響が大きい。

■成績順クラス編成
ソウル 江南地域の私立一般系高S高は昨年から‘グローバル リーダー学級’という成績優秀者クラスを作った。今年は1学年と2学年の計10クラスの中で各々4クラスと3クラスをグローバル リーダー学級として編成し、1学年334人の内160人余り、2学年373人の内120人余りの生徒をこのクラスに配置した。分類基準は‘成績60%、夜間自習出席点数30%、教師推薦点数10%’だった。

この学校のある教師は「子供たちはグローバル リーダー学級を‘グリ学級’、その他のクラスを‘非グル(卑屈)学級’と呼んでいて、その他のクラスの生徒たちの間では‘私たちは生徒でもないみたい’という自嘲的な反応が出ている」と話した。

昨年には3ヶ月間の正規授業が終わった後、経営と経済、科学などを英語で授業できる外部講師を招へいしグローバル リーダー学級の生徒を中心に受講申請を受け付けもした。最近では父母が 「グローバル リーダー学級に配置された科学教師がきちんと教えられないから替えてくれ」と要求し、学校側がこれを受け入れもした。

この学校の2学年の生徒は「その他クラスの子供はグローバル リーダー学級の子供たちをグローバル スレギ(ゴミ)の略語である‘グレギ’と呼び卑下している」として「社会では勉強だけでなく性格育成も重要だと話しながら、実際に学校では成績中心に差別していて学校が嫌いになる」と話した。その一方で、この学生は「3学年になるときにグローバル リーダー学級に入ろうとすれば塾にもっと通わなければならないのではないかと思ったりする」と話した。

ソウル北部地域の一般系高校C高でもやはり‘成績優秀特別学級’を作り、正規授業が終わった後、その生徒だけのための英語・数学深化補充授業を実施している。また、別途に夜間自習室‘勉学室’を設け、内申成績が15%以内に入る学生の内50人だけを選び出し利用させている。

この学校のある生徒は「勉学室の前の運動靴を入れるゲタ箱も成績順に配置されている」として「私は勉学室を利用しているけれど、私たちだけが特典を受けることが不当だといつも思う」と話した。

ソウルのK高が運営する自習室の場合、成績順に席を配置し、右側は成績の高い生徒が、左側は成績の低い生徒が座ることになっている。

また、全校10位以内の最上位生徒たちが座る机はより広くロッカーもついている。 果川のある学校では「教育放送を聞きなさい」として30位以内の学生の机だけにコンピュータを設置してあげている。

■寄宿舎も、討論大会も…京畿道にある一般系高○高では1~3学年の全校生1800人の内 150人を寄宿舎生に選抜し‘模擬試験60%、内申40%、遠距離加算点+2%’基準を適用した。この学校のある生徒は「地域名門と呼ばれる学校なのでバスで1時間以上移動して学校に通う生徒たちが多いが、寄宿舎を成績順で配分するので遠距離恩恵を受ける学生は150人の中で3人しかいない」として「寄宿舎が足りない事情は理解するが、基準がなぜ成績でなければならないのかは理解し難い」と話した。

ソウルの自律型市立高である○高では、1~3学年の生徒を各々30人ずつ選び‘高等クラス’を運営し、毎年‘討論キャンプ大会’を開き高等クラスの生徒たちだけが参加できるよう制限している。学校側は高等クラスの生徒30人の大部分に賞を与えるが、高等班に入れない生徒たちには参加機会すらない。

■“明白な平等権侵害”
学校のこういう形態に対し国家人権委員会は持続的に“平等権侵害”という決定を下している。人権委は2008年5月、江原道の10ヶの学校で運営している国・英・数成績基準‘成績優秀者クラス’に対し「合理的な理由なく生徒たちに差別的な分離教育を行うものであり、憲法11条の平等権を侵害する差別行為」と規定し是正を勧告した。人権委はまた、同年2月 釜山のある高校が成績優秀者だけに夜間自習空間である‘精読室’を提供した事に対しても「平等権を侵害した差別行為」として、やはり是正を勧告した。

だが、学校現場では優秀生徒を先行獲得する自律型市立高が増え、高校選択制が導入される中で、やむを得ず優秀生徒中心に学校を運営せざるを得ないと話している。

ソウル S高の校長はグローバル リーダー学級を運営する理由について「昨年から高校選択制で生徒たちの学校選択が可能になったが、実際に父母たちの間では‘一般系高は学習の雰囲気が良くない’という世論が広まっている」として「江南地域でも最下位圏で、‘忌避学校’に指定されたことがある私たちの学校では仕方ない選択」と話した。

彼は「言論では高校別ソウル大合格者数順位など学校を成績順に序列化する記事を吐き出していて、私たちの学校はせいぜいソウル中上位圏大学にしか行けないというのが一般的な雰囲気」として「水準別移動授業では限界があると判断し、グローバル リーダー学級を作った」と付け加えた。

■“政府・地方自治体・言論の皆が共犯”
教育界では自律型私立高の増加と高校選択制の他に△教育科学技術部の修能成績公開△一斉試験実施および成績公開△名門大合格者数を基準に高校序列を付ける言論報道△教科部と地方自治体の学力優秀学校中心予算編成と特典支援などを‘成績による差別’が日常化する原因に挙げている。

トン・フンシャン全国教職員労働組合スポークスマンは「教科部は一斉試験などの成績を高めた学校と地域を中心に予算を編成しており、一部報道機関と政治家たちは学校別ソウル大入学者数と修能成績を露骨に公開していて、一部地方自治体では地域広報のために成績優秀生だけに予算を投じている」として「数年前までは学校現場で生徒たちを成績で差別する行為はひそかにしていたが、今の政府になってからは最初から堂々と差別が行われている」と指摘した。

イ・ジェフン記者 nang@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/476638.html 訳J.S