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‘マフラー ハルモニ’撤去の危機に涙

原文入力:2011-04-22午前10:08:06(1620字)
露店パク・プジャ ハルモニの訴え
2年前にMBが訪ねてきてマフラー渡す
可楽洞市場 現代化事業で10年に及ぶ生活基盤から追い出される危機
"持たざる人はとても生活が苦しくて、ここだけはそっとしておいて欲しい"

パク・ヒョンジョン記者

←2008年12月4日明け方、ソウル、可楽洞農水産物市場を訪ねた李明博大統領からマフラーを贈られているパク・プジャ ハルモニ。このことを契機にパク氏は‘マフラー ハルモニ’というニックネームを得た。大統領府記者団

「アイゴ、持たざる人はとても生活が苦しくて。私のタルタリ(小さな2輪車)を職員が持っていってしまった。どうして持っていくのかと言うと、名前が書いていないからだと。私は知らなかった。売ろうとしていたダイコン葉も箱ごと持っていってしまった。農産物をみな包装したので干し菜を拾うこともできなくなった。空き箱や新聞紙も拾いながらだよ。干し菜を拾うハルモニたちも大勢追い出された。私にそうとは言わないが、出て行けという雰囲気だよ。」去る20日夜、ソウル、可楽洞農水産物市場付近で会ったパク・プジャ(76)ハルモニは相変らず涙を流すことが多く見えた。2008年に可楽市場を訪ねた李明博大統領の腕の中でも彼女はとめどなく泣いた。パク ハルモニは当時、大統領にマフラーを贈られて‘マフラー ハルモニ’と呼ばれた。そのようなパク ハルモニも遠からず生活基盤から追い出される危機にある。来る6月から可楽市場現代化事業工事が本格的に始まるためだ。この工事は2018年まで続く。

大統領に会った後にも彼女の厳しい暮らしは良くならなかった。現在、保証金500万ウォンに家賃20万ウォンの地下の一部屋で一人で暮らしている。「一日に2万ウォンずつ稼いで電気代、水道代も払っているけど。拾えれば仲買人が私を呼ぶよ。それで私が暮らしを立てる。そのまま、ここでそっとしておいて欲しいよ。」生計手段を失うことを心配する人はパク ハルモニだけではない。可楽市場の中には野菜などを持ってきて露店や屋台で生計を立てている商人が500人余りに及ぶ。この日の昼間、すぐに工事が始まる区域の南1門に入ると、60~70代のハルモニたちの露店がぎっしりと立ち並んでいる。80を越えたあるハルモニは自身の背丈の半分ほどのハクサイ2網(1網にハクサイ4株、3千ウォン)を積み上げて売っていた。歯がみんな抜けてしまい発音がもれるハルモニに、家族がいないのかと尋ねると、即座に寂しげに涙を拭った。「私は向こうで一人暮らしだよ。場所が奪われて、あっち行ったり、こっち行ったり、いつもそうなの。(ここで商売できなくなれば)どこへ行ったら良いか。」こちらで6年間商売をしてきたという50代の露天商も心配を打ち明けた。 「心配ばかりで。出て行かなければならないって。まだ追い出されたわけではないが不安だね。この歳になって私に何ができるって言うのか。」

北門の近隣で露店を営む70代半ばのハルモニは工事のために商売ができないなら仕方ないとしながらも「老人が生きている時は生きられるようにしなければならない」と話した。「大統領が握手すれば何になり、マフラーくれれば何になるのか。卸売から持ってきて小売りするのもやるなと言えば。子供を育てて老後の対策もできずにその日暮らしの人々だ。」

可楽市場を管理するソウル市農水産物公社側は「整備がほとんど完了し露天商が多くはないと理解している」として「工事が進められる所では商売ができなくなるだろう」と明らかにした。

パク・ヒョンジョン記者 saram@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/474311.html 訳J.S