原文入力:2011-04-18午前08:14:46(1186字)
団体協約に‘長期勤続者子弟 優先採用’含め
非正規職・青年失業に知らぬフリ… "労組利己主義" 批判
キム・ソヨン記者
現代自動車労組が長期勤続者の子弟に加算点を与え、優先的に採用するよう会社側に要求する団体協約を推進している。これは機会の公平性を無視する処置であり、事実上‘正規職世襲’とも言える内容で、大企業労組の利己主義があまりにひどいという指摘が出ている。現代自動車労組は民主労総の最大事業場の一つだ。
17日、現代自動車労組資料によれば、2011年団体協約要求案に「会社は人材需給計画に基づき新規採用時に定年退職者および25年以上長期勤続者の子弟に対し採用規定上 適合する場合、優先採用することを原則とする。ただし、加点付与など細部的な事項は別途定める」という内容が入っている。労組は18日午後、臨時代議員大会を開き、こういう内容が盛り込まれた団体協約要求案を決める計画だ。団体協約は労使が結ぶ最も基本的な協約であり法的効力がある。
現代車正規職労組関係者は「現代車を世界的企業に育てる上で労働者が努力しただけに、寄与度を認め子弟が採用を希望する場合に加算点を与えようということ」と話した。現代車労組組合員は4万5000人であり、昨年基準で子弟採用の恩恵を受けることができる長期勤続者は約200人、2018年には1000人を越えると労組は推算している。
だが、現代車労組のこういう動きに対し労働界内外では批判の声が強い。正規職化を要求して昨年から闘争を行っている非正規職労働者は「惨澹たる思い」という雰囲気だ。現代車非正規職労組関係者は「最高裁が下請け労働者を直接雇用しろと判決を下したにも関わらず、会社は何の措置も取らずにいて、非正規職はむしろ大量懲戒と労組脱退強要で苦痛を受けている」とし「こういう状況で正規職の子弟を優先採用する団体協約を要求するということは正規職だけがずっと既得権を守るという意味」と話した。
失業と雇用不安に苦しめられている青年たちも冷淡な反応だ。キム・ヨンギョン青年ユニオン委員長は「青年失業と非正規職拡大について保守側が大企業労組のためだと指摘する度に‘それは違う’と話してきたが、もうそのような対応は出来ないようだ」と話した。
イ・ビョンフン中央大教授(社会学)も「青年就業問題が深刻な状態で、大企業労組が自分たち組合員の利益だけに焦点を合わせる実利主義に偏っている」として「労組に対する社会的不信が一層深刻化されるものと見られる」と展望した。 キム・ソヨン記者 dandy@hani.co.kr
原文: 訳J.S