原文入力:2011-04-15午前10:17:10(1732字)
洪水予防・水質改善されると言ったのに…逆効果認めた格好
富栄養化など兆しが見えるや‘流入河川 人工化’始動
ナム・ジョンヨン記者
←チョン・ジョンファン国土海洋部長官(前列中央)とシム・ミョンピル‘4大河川再生推進本部’本部長(前列右側)が14日 国会国土海洋委員会に出席し業務報告が進行される間、資料を見ている。 ニューシス
政府が4大河川事業に続き急遽‘4大河川支流再生’事業に進出することにより、4大河川事業をすれば洪水予防と水質改善効果があるという政府の当初論理が説得力を失っている。大規模浚渫と堰の建設はまた別の後続対策を不可避にさせ予算負担を大きくしている。
4大河川事業は5億立方Mに及ぶ川底浚渫と大型ダムに匹敵する16ヶの堰建設に要約される。今年末に事業が完工すれば、漢江・洛東江・錦江・栄山江は水がゆっくり流れる事実上の‘湖水’に変わる。
事業初期から政府は‘水器’を大きくして水を閉じ込めれば水質が改善され洪水を予防できると主張してきた。だが、学界と環境団体は堰が水路を塞ぎ水質が悪化し4大河川に流入する支流の流速が速まり洪水が頻発するだろうと指摘してきた。
←4大河川および支流再生事業予算
政府が支流再生に乗り出した理由は、こういう指摘と関連して論難の芽を切ろうとする意図と解説される。すなわち支流の質を改善し4大河川本流の水質改善を助け、支流にも堰を建設し堤防を補強するなど、災害予防施設をすることによって洪水を防ぐということだ。
この間、政府は一貫して4大河川を浚渫すれば支流の洪水危険も同時にできるという論理を繰り広げてきた。本流の川底が深くなり支流の水が本流へ集まり、それに伴い支流の水位も低くなるということだ。
だが、最近になって4大河川に流入する支流の流速が速まり水路が変わるなどの地形変化が観察されている。慶北尚州、洛東江と屏城川の合流地点では支流の川底が急速に削られる‘逆行侵食’が発生した。本流の川底を4m掘り屏城川の水流が速まり、それに伴い、逆方向に川底が削られ水路が変わったのだ。昨年9月、集中豪雨の時に京畿驪州のシンジン橋の突然崩壊も4大河川浚渫のせいで非正常的に速くなった流速のためという指摘も出た。
←4大河川事業が支流に及ぼす影響
4大河川事業後の本流水質も安心できる状況ではない。生化学的酸素要求量(BOD)は合わせられても停滞した水が触発する富栄養化は防げないという認識が主務部署である環境部内部でも広がっている。国策研究機関の環境政策評価研究院が去る3月に発表した洛東江水質予測結果を見れば、4大河川事業の後に富栄養化指標であるクロロフィルa 濃度が中・上流で2~4倍上昇することが明らかになった。この数値が高ければ水が汚れてきて悪臭が出る緑藻現象が起きる。キム・ジャグァン釜山カトリック大教授(環境工学)は「本流の水質対策として水質改善が難しく流入源である支流の水質改善にとりかかる他はない状況」と解釈した。
4大河川の人為的な河川管理方式が支流にまで適用されれば、韓半島のすべての河川が人工河川に変わることになると専門家たちは憂慮している。支流もまた、本流の4大河川管理システムと連係しなければならず、水門改廃にともなう人為的河川管理方式を選ぶほかはないためだ。最近ヨーロッパなど先進国では洪水の場所を作り、村を後に下げるなど川を復元する方式で行っているが、わが政府はこの間こういう流れに進んでいた政策方向を4大河川事業を推進しながら人為的管理側に転換した。パク・チャングン関東大教授(土木工学)は「政府は4大河川事業が完工すれば洪水予防、水質改善など問題が解決されるだろうと話した」として「支流再生に出たことは自ら4大河川事業の論理を否定する格好」と指摘した。ナム・ジョンヨン記者 fandg@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/473141.html 訳J.S