原文入力:2011-04-12午後10:46:11(1846字)
イ・ムニョン記者、パク・ヒョンジョン記者、イ・チュンシン記者
←最近、学生4名と教授1人が相次ぎ自ら命を絶ったカイスト(韓国科学技術院)の大田、儒城区の本館前にある学校の象徴造形物の後を12日午後、教職員と学生が通り過ぎている。 大田/キム・ミョンジン記者 littleprince@hani.co.kr
ソ・ナムピョ カイスト総長を眺める前職総長たちの心境は複雑で息苦しく見えた。 ‘カイストの悲劇’の背景にはソ総長の独断が位置しているということに首を縦に振りながらも、ソ総長一人で責任を負わなければならない現実には気の毒がった。
匿名を要請したある前職総長は12日<ハンギョレ>との通話で「予告された事故とも言える」と表現した。彼は「ソ総長は相談をあまりしない。疎通に問題があるという話」として「本人の考えが100であっても議論の過程で70に調整されることもありうるので、ソ総長は周囲の助言を受け入れようとしなかった」と伝えた。彼は「教育はビジネスにはなれない」として「鉄飯釜(訳注:一生壊れないの意味)大学社会を変えようというのが誤りではないか、構成員の助言をいれて持続可能な形態に進まず自分の意向だけに固執した」と指摘した。
←前職総長らの診断は
彼はソ総長に熱狂した人々にも責任があるといった。「外からソ総長の政策を過度に持ち上げ歓呼した結果、‘無理’という内部構成員の声はみな埋められてしまった」とし「昨年の再任過程でソ総長を積極的に擁護した一部マスコミの責任も大きい」とした。理事会構成問題も指摘した。彼は「理事たちの中にはソ総長が名誉博士学位を与えるなど利害関係が絡まっている人々もいる」として「現理事会はソ総長にいやな話をするのは難しい構造」と話した。彼は事態収拾のためには‘ソ総長辞退’という決断が必要だと助言した。彼は「状況をずるずる引き延ばせば学校だけがさらに壊れる」として「政府・与党がはやく整理しなければならず、ソ総長も時間を遅らせる愚をおかしてはならない」と話した。
成績と授業料を連係させたことは前職総長たちの間で否定的意見が多かった。ユン・ドゴン前総長(1995年6月~1998年6月)は「成績中心に学生たちを支援する政策は米国アイビーリーグやM.I.T.(マサチューセッツ工大)ではすでに40年前からやっていない」とし「成績中心ではなく暮らし向きのような経済的必要性により(困難な学生たちを)支援している」と話した。彼は8学期以内に卒業できなければ授業料を納付させるようにするソ総長の政策についても「米国ハーバード大学でも決まった学期を越して卒業する人々が多いが、遅れた卒業が許されており奨学金も支援している」とした。チェ・スンウォル前総長(1985年8月~1987年2月)は「ソ総長の考えは落伍したくなければ勉強をもっとしろという話だが、成績がよく出てこなくて授業料を払わなければならない学生たちを苦しめる不幸な結果を招いた」として「できない人に罰を与えるのではなく、よくした人に賞を与える制度に変えなければならない」と提案した。
ユン前総長は自身の在任期間中に発生した自殺事件を回顧し、死を意志の問題で片付けてはならないと語った。彼は「総長就任の3日後に自殺事件が発生した。自殺が例外的現象ではなく(何らかの構造的問題の)初期兆候であるかもしれないと考えた」として「相談プログラムを強化しようと努力し、成績のために一度退学すれば再入学が不可能だったものを一定期間後に再入学できるように変えた」と明らかにした。
反面、ソ総長の政策を支持する声もなくはなかった。チェ・スンウォル前総長は「総長だけが良くやれば良いか。構成員たちも良くしなければならない。良い学校を作ろうとする意欲がある人は(ソ総長に)反対しないだろう」と話した。チェ・ドギン前総長(1998年6月~2001年6月)も「ソ総長は改革的な気持ちで熱心にやってきた。恨むことはできない」という意見を明らかにした。
イ・ムニョン、パク・ヒョンジョン、イ・チュンシン記者 moon0@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/472730.html 訳J.S