原文入力:2011-04-05午後08:52:08(2126字)
‘危機のニュータウン’集中照明
2008総選挙時 公約信じて遊説信じた住民たち
揺らぐ事業に背信感…1年先に迫った選挙 意気込み
‘タウン族’と呼ばれる議員たち、言葉を慎み‘逆風吹くか’焦燥
アン・チャンヒョン記者
←ニュータウン公約した当選者たち
"本当に金持ちになれると思った。‘ハンナラ党に投票すれば金になる’と大騒ぎだった…。"
ソウル、江北地域の多世帯住宅の主人キム・某(60)氏は、2008年総選挙を思い起こしながら溜め息をついた。当時、ハンナラ党候補はニュータウン事業で金持ちを作ると言った。キム氏は遊説を信じて隣人たちにも「ハンナラ党に投票しなければ」と説得した。ニュータウン事業のために与野党の勝敗が分かれたということが当時の住民たち評価だった。
だが、今 状況は完全に変わった。34坪アパートを与えると言ったが、キム氏は3億ウォン近いお金(本人負担金2億ウォン、家賃保証金1億ウォン)が必要だ。6世帯の借家人を置き家賃200万ウォン余りを受け取り生計をやりくりしてきたキム氏にとっては夢のようなお金だ。住民世論も険悪になった。去る総選挙時はご苦労様と言ってハンナラ党候補をもてなした隣人が、最近町内を訪ね握手を求めるその国会議員の手をきっぱり拒んだという。キム氏は「嘘をついて当選した人は次の選挙で絶対当選してはならない。審判しなければならない」と話した。
ハンナラ党の首都圏の相当数の議員が遅々として進まないニュータウン事業で胸焼けを起こしている。2008年18代総選挙では大きなおかげをこうむったが、1年先に迫った来年の19代総選挙ではブーメランとして戻ってくる可能性が大きいためだ。
←ソウルの主要ニュータウン事業区域の一つに選ばれた麻浦、阿峴ニュータウン3区域現場が5日、周辺アパート団地と住宅街に囲まれ土砂の流失を防ぐ青いテントで所々が覆われた荒涼な姿のままに放置されている。28万9326㎡にアパート3000余世帯が建てられ昨年末から入居が始まる予定だったが、組合員間の葛藤が生じたうえに不動産景気まで沈滞し2年を超えて工事が中断された状態だ。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr
去る総選挙でニュータウン事業はソウル地域の最も熱い争点の一つだった。オ・セフン ソウル市長をハンナラ党所属として‘確保’していた執権与党に絶対的に有利に作用した。李明博大統領も恩平ニュータウン地域を突然訪問した。ソウル48ヶ地方区の内、28人がニュータウン公約を前面に掲げ当選し、その中で23人がハンナラ党所属だった。彼らは政界でいわゆる‘(ニュー)タウン族’と呼ばれている。民主党所属議員5人も‘ニュータウン応戦’を展開しかろうじて当選した。選挙直後「オ・セフン市長にニュータウン開発の約束を取り付けた」と言ったチョン・モンジュン前代表など6人が‘ニュータウン虚公約’疑惑で告発されたが、検察は後日 彼らを全員無嫌疑処分した。
去る総選挙でニュータウン旋風に乗ったハンナラ党議員らは言葉を極度に慎んだ。全員‘タウン族’と名指しされることを無念だとした。江北地域のある初当選議員は「総選挙以前にすでにニュータウン事業が進行していて、ニュータウンのために当選したという世間の評価は誤っている」と話した。江北の別の初当選議員側も「ニュータウン開発は公約ではなかった」としたが、議員のホームページには○○ニュータウンの入り口を別に用意して広報している。
一部の議員たちはニュータウン事業が峠を越しており、次の総選挙で別に問題になることはないという態度を示した。 C議員、H議員などは「ニュータウン事業の成功で地方区の一部が天地開闢した」と話した。
だが、多くの議員が「状況が非常に良くない」と打ち明けた。ニュータウン問題で住民たちの怨念の声が大きい江北の三,四ヶ所では ハンナラ党現職議員らが直撃弾を受ける可能性がある。すでに○議員、K議員、S議員などの名前が具体的に議論されている。
←ニュータウン公約掲げた地域
ニュータウンに反対する住民比率が徐々に高まる流れも与党議員たちには不安だ。当初は賛成と反対の比率が80対20程度だったが、最近では50対50で似通っている。
去る総選挙で民主党重鎮議員に勝ったある初当選議員は「ニュータウン反対住民たちは野党圏指向が強い」として「ニュータウン公約に象徴される与党の地域発展論が今は‘錆ついた刃物’となってしまい与野党選挙構図が難しくなった」と話した。
ソウル西部地域のある初当選議員は「首都圏総選挙では薄氷の票差で勝負が分かれる可能性が大きく‘ニュータウン約束違反’との攻撃が選挙結果に決定的に作用しかねない」と憂慮した。
アン・チャンヒョン記者 blue@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/471489.html 訳J.S