原文入力:2011-03-24午後10:46:19(1429字)
‘魚雷は北韓産’原本資料 未公開…潜水艇浸透経路も明らかにできず
クォン・ヒョクチョル記者
‘決定的証拠’巡る疑問 依然
‘天安艦北韓魚雷襲撃説’の‘決定的証拠’は、昨年5月15日はえ縄漁船が天安艦沈没海域付近で引き上げたCHT-02D魚雷推進体だ。民・軍合同調査団(合調団)は天安艦船体から発見された吸着物質と魚雷推進動力装置から発見された吸着物質の成分が同一だと確認し、回収した魚雷が天安艦を攻撃したまさにその魚雷であることが立証されたと公式発表した。
殺人事件に例えれば、被殺者(天安艦)付近から刃物(魚雷)が発見され、その刃物(魚雷)に付着した血液(吸着物質)と被殺者の血液(天安艦船体の吸着物質)が同一なので、この刃物の主人(北韓)が犯人だという論証だ。合調団は魚雷推進体の吸着物質が爆発の結果である‘非結晶質アルミニウム酸化物’だと発表した。アルミニウム成分が混じった魚雷内の爆薬が爆発し高熱と高圧により吸着物が作られたという説明だ。
だが、天安艦と魚雷を連結する唯一の物証である吸着物質は‘決定的疑問’に直面した。イ・スンホン米国バージニア大物理学科教授らは、自ら行った実験と合調団によるデータを分析した結果、吸着物質が爆発とは関連のない自然状態で腐食などで生じることがある‘水酸化アルミニウム’という反対論証を展開している。チョン・ギヨン安東大教授(地球環境科学)とヤン・パンソク博士(カナダ メニトバ大学地質科学科分析室長)も、吸着物試料を分析した結果、吸着物質は爆発で作られたものではなく(自然)沈殿物という見解を出した。
再び殺人事件に例えるなら、被殺者付近から発見された刃物(魚雷)に付着した液体(吸着物質)が被殺者の血液とは確信できないので被殺者(天安艦)がこの刃物に刺されて(攻撃されて)亡くなったと(沈没したと)は断言できないという論証だ。
だが、多くの科学者たちの吸着物質関連問題提起に対し国防部は具体的反対論証を出さず 「イ・スンホン教授の主張は合調団の実験と実験条件の差から始まったこと」として無視している。
‘行為者糾明’にも疑問が依然存在する。国防部は回収した魚雷が北韓産だという根拠として、北韓が輸出する目的で配布した魚雷紹介資料とCDを挙げたが、軍事秘密という理由で関連資料原本を言論に公開していない。
国防部は北韓のサケ級潜水艇がコの字形に迂回し北方境界線(NLL)を越えて侵入し天安艦に魚雷を発射したと発表したが、具体的な浸透経路については「色々な情況を考慮しそのように推定している」という説明以上には提示していない。
一方<オーマイニュース>は24日 「西海、ペクリョン島付近の海底から引き上げた魚雷推進体のスクリュー隅に付着している直径0.8㎜の赤色物体は、東海のみに棲息する赤いホヤと推定される」とし「魚雷推進体が天安艦沈没原因と関係ないという証拠」と報道した。これに対し国防部関係者は「スクリューに付着している直径0.8㎜の物体の一部を引き剥がし成分分析が可能な専門機関を調べている」と話した。クォン・ヒョクチョル記者
原文: 訳J.S