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国科捜 "チャン・ジャヨン手紙 親筆ではない"

原文入力:2011-03-16午後08:37:24(2296字)
警察 "関係妄想症 情報提供者が真似…再捜査せず"
初報道 SBS "結果認定"…市民団体 "特検導入を"

イ・スンジュン記者

←ヤン・フヨル国立科学捜査研究院課長が16日午前、ソウル市、陽川区、新月洞の国科捜ブリーフィングルームで故チャン・ジャヨン氏の親筆論難手紙に対する筆跡鑑定結果を説明している。 イ・ジョンチャン先任記者 rhee@hani.co.kr

去る6日 言論に公開された故チャン・ジャヨン(当時29)氏の自筆手紙50通余り(230ページ)がすべて捏造されたにせ物という捜査結果が出た。

国立科学捜査研究院(国科捜)は16日、筆跡鑑定結果を公開し 「故チャン・ジャヨン氏の実際筆跡と親筆だと主張された手紙の筆跡は異なる」と明らかにした。京畿地方警察庁もこの日、国科捜発表後にブリーフィングを開き「該当手紙を言論に情報提供したチョン・某(31)氏が2009年事件当時に言論に公開された内容を基礎に故人の筆跡をまねたものと判断した」と明らかにした。

国科捜は手紙が捏造された根拠として圧痕(筆圧)を提示した。ヤン・フヨル国科捜文書映像課長は‘手紙がチャン氏の筆跡と似ている’という指摘に対し 「論難になった手紙は筆圧(圧痕)が強く硬直しており、意図的に強くきちんと書こうとした様子が見える一方、実際のチャン氏の筆跡はいつも書くように柔軟な特性を示している」と説明した。また、国科捜は手紙とチャン氏の親筆の間に母音‘ya’と子音‘h’を書く方式、子音‘pp’字を書く筆順が違うなどの点も確認されたと明らかにした。国科捜は今回の鑑定にあたり2009年に作成されたチャン氏のノートを警察から譲り受け活用した。

国科捜は捏造された手紙をチョン氏が直接書いたか否かは判断しなかった。国科捜は「今回の手紙の筆跡は、チョン氏が収監された光州刑務所から押収したチョン氏の夫人名義の手紙から出た赤い字の筆跡と同一だ」としつつも「刑務所から出たチョン氏の筆跡は草書体なので論難となった手紙と筆跡を比較することは適当でない」と説明した。

だが、警察は国科捜の鑑定結果を土台に「原本手紙24枚はチョン氏によって偽造されたニセ物」として「チョン氏の夫人名義の手紙10枚などもチョン氏が結婚したことがなく、チョン氏が捏造したと判断される」と説明した。

警察は△チョン氏が2006年1月~2010年8月まで関係妄想症で数十回にわたり精神科の診療を受けた事実△チョン氏が刑務所でやりとりした2400件の手紙に故人または‘チャン・ソルファ’という名前の受・発信内訳がない点△日付けが異なる郵便局消印と刑務所房室番号の部分だけを別に集め複写されたA4用紙と複写された消印を使った郵便封筒コピーなどが発見された点などをこういう判断の根拠として提示した。

また、警察は2009年6月釜山拘置所で刑務官が作成した面会記録にチョン氏が「(チャン・)ジャヨンの手紙全部、事実は(マスコミの報道などから)コピーしたものだが」と話した部分もあると付け加えた。
これと共に警察は「親筆手紙ではないので再捜査は不可能だ」として「以後、犯罪疑惑が疑われる新しい端緒が出てくればいつでも捜査する予定だ」と明らかにした。

これに対して今回の論難を呼んだ手紙を初めて公開した<SBS>はこの日、警察の捜査結果発表に対し「現在としては最も権威ある機関である国科捜の鑑定結果を受け入れるほかはない」という立場を明らかにした。

一方、民主社会のための弁護士会と韓国女性連合など市民社会団体は、この日論評して「2009年にすでに親筆文書が出てきていたのに当時はきちんと捜査がなされなかった」として「事件の真相調査のために特検を導入しなければならない」と要求した。

イ・スンジュン記者 gamja@hani.co.kr
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■謝罪申し上げます

<ハンギョレ>は去る3月7日付11面に<SBS>ニュースを引用して‘故チャン・ジャヨン手紙50通 公開/“31人に100回以上接待”’というタイトルの記事を、9日付8面にはその手紙の具体的な内容を紹介する‘“皆が からだを要求…悪魔どもをこらしめてやりたい”’というタイトルの記事を出しました。これを初めて報道した<SBS>が専門家の筆跡鑑定など確認取材を経たと明らかにし、この手紙が2年前の警察捜査にもかかわらず、真実が明らかにならなかったタレント故チャン・ジャヨン氏関連疑惑を解く糸口になると判断したためです。

しかし国立科学捜査研究院と警察は16日、手紙の原本などを精密調査した結果、全て偽作だと明らかにしました。報道の前提となった手紙の作成者がチャン氏ではないと明らかにしたのです。

一連の報道過程で<ハンギョレ>は手紙の真偽などを独自に確認できませんでした。読者がこの手紙を事実と誤認しかねないように断定的に報道した部分もあります。今回の報道で心の傷を負ったチャン氏の遺族と読者の皆様に謝罪の言葉を申し上げます。合わせて<ハンギョレ>は今後より一層 徹底した確認取材を通じてチャン氏の死の背景を明らかにすることに倍旧の努力をつくします。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/468389.html 訳J.S