原文入力:2011-02-25午前08:03:14(2201字)
総合編成をエサに最悪の権力-言論 癒着
情報通信 競争力墜落 放置
メディア生態系 荒廃化の主犯
MBマン チェ・シジュン‘再任’確定的
イ・ムニョン記者
←チェ・シジュン
[MB政府 3年 放送通信委員会を専横]
‘存在理由’に正面から逆らった3年だった。放送通信委員会は来月25日に1期任期を終える。チェ・シジュン委員長の再任も確定的だ。大統領府は来月初めにチェ委員長の再任を公式発表し、人事聴聞会は中旬に開かれるものと見られる。設置目的(放送通信委員会設置法第1条:‘放送の自由と公共性公益性向上’ ‘放送通信委員会の独立的運営保障’)と設置後の行跡(‘放送公共性と放送通信委員会の独立性き損’批判)が掛け違った放送通信委員会の跛行運営もまた延長されることを意味する。 ▲関連記事6・7面
メディア行動は去る17日、放送通信委員会前で記者会見を行い「チェ委員長は任期3年、一貫して批判言論を弾圧し放送掌握司令官を自認してきた言論破壊の主犯」とし「彼を再び放送通信委員会委員長に選任するということは、国民に向けた宣戦布告」と主張した。民主言論市民連合は放送通信委員会の初めての3年間を「李明博政府の放送掌握を後押しし、跛行的な放送政策を実行する脇役の役割をしてきた」と酷評した。
旧放送委員会時期、政治的独立機構であった委員会の地位が放送通信委員会設置過程で大統領直属機構として再編されたことによる予告された災難だという指摘が多い。カン・ヒョンチョル淑明女子大教授は 「放送通信委員会を政府組織内に置く方式で胎生的に誤った絵を描いたために、放送公共性のき損論難は避けられなかった」と診断した。
イ大統領のメントとして知られるチェ委員長のように、政権と運命を共にする人物が委員長になれば副作用は極大化されるほかはない構造だ。合議制委員会という形式的名分もチェ委員長の独断的組織運用と広幅な歩みの前では独任制機構への変質を防げなかった。放送掌握にまい進するあまり国際競争力墜落を放置したという情報通信側の不満までが重なる。
チェ委員長は放送の自由と公共性を守護しなければならない席にありながら、政権が不快に感じる世論を管理し、放送会社経営陣を総入れ替えすることに深々と介入した。彼は2008年3月と5月にキム・クムス当時<韓国放送>(KBS)理事長に会い、チョン・ヨンジュ前社長の退陣を勧めた。新社長選任のためにイ・ドングァン当時大統領府報道官とチョン・ジョンギル大統領室長らが参加した秘密会議を主導し、ク・ボンホン当時社長に会い<YTN>問題も相談した。数回の‘正明’発言(‘公営なのか民営なのかアイデンティティを明確にしなさい’)で<文化放送>(MBC)の‘選択’を圧迫し、キム・ウリョン前理事長を中心に放送文化振興会理事陣を再編成し文化放送改編を試みた。
1期放送通信委員会活動は深刻な論難と憂慮を置き去りにし強行した総合編成チャンネル選定で頂点を迎えた。与党常任委員たちでさえ成功可能性に懐疑的な評価を下しながらも総合編成を大量許可したうえ、行政指導まで動員した若いチャンネル番号配分をゴリ押しする状況だ。‘総合編成のCM収入を保証するための韓国放送受信料引き上げ’という疑問に応えるように広告縮小も圧迫した。
放送全体を調和をもって発展させなければならない放送通信委員会が、総合編成成功のために他事業者の犠牲を強要し‘メディア生態系を荒廃化させている’という批判が絶え間なく続いている。
総合編成軟着陸支援策は吐き出しながらも地域放送には“自活力を育め”とする二重的態度も論難になった。放送法施行令を改定(2008年11月)し、放送に大企業が進入できる門を拡張(資産規模3兆→10兆企業)したことも、1期放送通信委員会の‘作品’だ。放送通信委員会が国家の放送統制と資本影響力は強化した反面、放送の独立性・民主性および市民参加空間は顕著に弱化させたという評価が噴出する所以だ。
報道機関と政治権力が見せることのできる最悪の蜜月関係も放送通信委員会で観察された。総合編成チャンネル選定をエサに政権と放送通信委員会が‘言論の自発的クツワ噛み’を誘導したという批判があちこちで提起(イ・フェチャン自由先進党代表の‘総合編成奴隷’発言)された。10ヶの報道機関が総合編成と報道専門チャンネル競争に飛び込み、放送通信委員会は‘批判の無風地帯’を享受し、総合編成を獲得するために批判を自制する‘裸になったジャーナリズム’をなげく声が相次いだ。
反面、放送通信委員会関係者は「1期放送通信委員会はメディア市場の進入ハードルを下げ、産業機能を活性化し総合編成を許容し 放送市場に活力を吹き込んだ。放送を掌握したという主張に同意することはできない」として「放送通信融合の象徴であるIP TVを成長させる一方で 通信側でも規制緩和による‘モバイル スマート社会’へ移行する礎石を準備した」と明らかにした。
イ・ムニョン記者 moon0@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/media/465246.html 訳J.S