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埋却地 浸出水 ミネラルウォーター ボトル 1億2000万本分…処理非常

原文入力:2011-02-15午後09:06:32(1814字)
ホン・ヨンピョ議員 "6156万リットル" …炭そ菌など各種病原菌 混入
浸出水回収・処理マニュアルなし…地方自治体は‘地団太’

ナム・ジョンヨン記者

←ユ・ジョンボク農林水産食品部長官(左端)とメン・ヒョンギュ行政安全部長官が15日午前、ソウル、世宗路の政府中央庁舎で口蹄疫家畜埋却地管理政府総合対策を発表した後、頭を下げ挨拶している。 カン・ジェフン先任記者 khan@hani.co.kr

口蹄疫事態にともなう殺処分埋却家畜が300万頭を越えることにより、全国口蹄疫埋却地から発生する浸出水も6000万リットルを越えるという推定が出てきた。ミネラルウォーターのボトル(500ml) 1億2000万本に及ぶばく大な量だ。前例のない浸出水発生量のために、これを回収し廃棄処理することも非常事態になった。

国会環境労働委員会所属 ホン・ヨンピョ民主党議員は15日 「英国と米国の政府資料を通じて算定した結果、去る12日までに全国口蹄疫埋却地から発生可能な浸出水予想量が6156万リットルに達することが明らかになった」と明らかにした。

2001年、英国統計庁は牛一頭から2ヶ月間に出てくる浸出水を約170リットルと推定し、米国農務部動植物検疫庁も 牛160リットル、豚12リットルの浸出水が発生すると見ている。去る12日までに殺処分された牛15万頭、豚313万頭を土台に浸出水発生量を算定すれば、牛埋却地2400万リットル、豚埋却地3756万リットルなど計6156万リットルの浸出水が発生すると予想される。動物死体の廃棄物として流出する浸出水は敗血症を起こす炭そ菌や食中毒菌など各種病原菌が混じっており、きちんと回収・廃棄しなければ周辺環境が汚染される恐れがある。

口蹄疫埋却地 基準構造図と京畿道埋却実態

浸出水が大規模に発生するのは今回が初めてだ。過去、全国的に広がった鳥インフルエンザ(AI)は鳥類の特性上、浸出水の発生量が少なかった。各地方自治体は口蹄疫埋却地から浸出水を周期的に回収し廃棄するようになっている。

‘口蹄疫緊急行動指針’によれば、埋却地の底面を2%傾斜で掘り、浸出水を一ケ所に集め、それを浸出水排出有孔管を通じ周期的に回収しなければならない。地表面に入り込んで出てくる浸出水は排水路を経て貯留槽に集めた後に回収する。だが、京畿道が去る5~9日、八堂上水源保護区域周辺埋却地1844ヶ所を調査した結果、1033ヶ所(56%)の排水路・貯留槽と829ヶ所(45%)の浸出水排出管が‘不良’であることが分かり補強工事が必要だ。

浸出水回収装置を補完しても、これと関連した処理・廃棄マニュアルがなく、地方自治体らは地団駄を踏んでいる。口蹄疫行動指針は‘浸出水を随時採集し焼却(蒸発)または廃水処理しなさい’という原則を規定しているだけで、浸出水の回収および処理方法、運搬時の汚染防止対策などは規定していない。

浸出水は口蹄疫ウイルスと病原菌含有の可能性のために下水処理することもできない。慶北道関係者は「浸出水をどのように処理しなければならないのか情報がなく対策を立てられずにいる」と話した。

そのため環境部は15日午後、全国地方自治体防疫担当者らを集め緊急会議を開いた。環境部は浸出水の発生量があまりにも多く、現場で焼却することが難しいだけに消毒した後に家畜糞尿処理場や廃水処理場に送る方案を検討すると知られた。これにともなう運搬過程で懸念されるウイルス伝播などの汚染に対する防止対策も立てることにした。
環境部関係者は「家畜死体の上下を包んでいる土壌に浸出水が吸着するので、実際に排出管を通じて回収される量は6000万リットルにならないだろう」と話した。

これに対し、イ・ガングン ソウル大教授(地球環境科学)は「大規模埋却地の場合、動物の死体が満杯になり、土壌の吸着能力が大きくない」とし「排出管等を通じて最大限多く浸出水を回収しなければならない」と話した。

ナム・ジョンヨン記者 fandg@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/463584.html 訳J.S