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「出所者保護観察 怠った司法府 制裁受けるべき」、サルコジ「卑劣な言葉」にフランス判事 ストライキ

https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/463047.html原文入力:2011-02-11午後08:02:03(1397字)

10代少女殺害事件に非難沸き立つや、司法府に責任転嫁
判事・警察「大統領選挙用 スケープゴート探し」、パリなどで抗議デモ

イ・ポニョン記者

犯罪に強力に対応するイメージを積み重ねてきたニコラ・サルコジ フランス大統領が司法当局全体を非難したところ、判事たちの業務拒否と街頭デモというブーメランを受けている。

<dpa>通信は、サルコジ大統領の司法府非難に対して抗議する判事と警察官のデモが10日、パリ、ナント、ツールーズ、マルセイユ、ボル ドー、ストラスブールなど主要都市で行われたと報道した。最も大きいデモが起きたナントでは、法服を着た判事と弁護士、警察官、保護観察官など約2000 人が「正義が危険に直面した。団結せよ」と書かれた横断幕を前面に出して行進した。

判事の集団反発は今週を通じて続いた。全国の裁判所195ヶ所中170ヶ所が緊急業務以外の裁判進行を拒否しており、事件処理が遅れている。集会・デモが日常化しているフランスだが、判事が全国規模で業務を拒否してデモを行ったのは初めてのことだ

大統領と司法府が正面から対立した事態の発端は、10代少女バラバラ殺害事件だ。 ナントに近い大西洋沿岸の村で先週失踪した食堂従業員(18)が、近所の池で四肢と頭が分離したまま発見された。警察はまもなく性暴行など15種類の犯罪で11年服役して昨年2月に出所したトニー・メロン(33)を拉致殺害容疑で逮捕した。残酷な犯罪に世論が沸き、サルコジ大統領は司法当局を非難して、問責を予告した。彼は「犯罪を犯しそうな者を解放して保護観察官の監視を付けないのは間違っている」として「この問題を扱ったり失敗を犯した者は、制裁を受けるだろう」と述べた。

しかし判事と警察官、保護観察官たちは、大統領が激務に苦しめられる自分たちの現実も分からぬまま、来年の大統領選挙を意識してスケープゴート探しに出たとして反発している。サルコジ大統領が「私たちの義務は、こういう怪物たちから社会を保護すること」と、まだ容疑者にすぎないメロンを確定した犯人であるかのように表現したのは、司法独立性を否定する発言だとの反論も出ている。治安判事労組のニコラ・レジェ事務総長は、「市民の正当な怒りを選挙と扇動に利用するのが彼の長年の癖」と<AP>通信に話した。

司法府内外では習慣的に司法府を無視して独立性を損なう言動をするサルコジ大統領に対する不満が、今回の機会に爆発したという解釈も出てきている。サルコジ大統領は治安判事の捜査指揮権を検事に渡す「司法改革」を推進して摩擦を引き起こすこともした。最高法院である破棄院判事たちも「治安判事に責任を転嫁する反応と発表に深い憂慮を表わす」として不満を表明した。

しかしサルコジ大統領はこの日の夜、「ストライキが解決法ではない」として判事たちを再び刺激した。サルコジ大統領は15日、今回の事件について判事たちとテレビ討論をする予定だ。

イ・ポニョン記者 ebon@hani.co.kr

原文: 訳M.S