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南下 北住民 31人 全員成人 "帰順意思 明らかにした人はいない"

原文入力:2011-02-07午後08:10:08(1298字)
家族でなく作業班の可能性
当時、海上には濃い霧
漂流が確認されれば送還される公算

クォン・ヒョクチョル記者

←北住民 31人 搭乗漁船 南下

去る5日午前11時頃、北韓住民31人が乗った漁船(5t 木造動力船)が西海、延坪島付近の北方境界線(NLL)の南側に越えてきて関係当局が脱北か否かを調査している。

合同参謀本部(合参)関係者は7日「黄海道、南浦から出発したと推定される漁船には男11人、女20人など成人31人が乗っていた」 とし 「今までの調査結果によれば亡命意思を明らかにした北韓住民はいない」 と明らかにした。

関係当局は通常的には脱北が家族単位でなされる点に照らし、漁船に乗った北韓住民の中に子供が一人もおらず、全てが成人であり、意図的脱北である可能性は低いと見ている。政府消息筋は「漁船に搭乗していた北韓住民は家族単位ではなく作業班であり、非自発的に北方境界線を越えてきたものと見られる」 と話した。

合参関係者は「去る5日午前11時頃、北韓漁船1隻が延坪島北側から北方境界線に向かい南下しているのを発見した」 とし 「延坪島付近にいた海軍高速艇編隊(2隻)等が出動し北方境界線南側約3kmの海上で北韓漁船を検問検索した後、仁川へ連れてきた」 と明らかにした。

軍当局は検問検索要員を乗せた高速短艇を北韓漁船に接近させ北韓住民たちを相手に北方境界線南下の経緯と亡命意思の有無を確認した。当時、漁船からは漁労道具が発見され、操業中に漂流したものと当局は推定している。現在これら北韓住民たちは国家情報院、機務司令部、警察などで構成された合同尋問組の調査を受けている。 軍関係者は「延坪島は北韓海岸から12km程しか離れていない近距離にあり、当時 海上は濃い霧が立ち込め視界がが91mに過ぎなかった」 と話した。北韓漁船が濃い霧で航路を見失ったり潮流に押されて漂流した可能性があるという意だ。延坪島周辺は潮流が非常に速く北韓住民や漁船が潮流に流されてきたケースがこれまでにも数回かあったことが分かった。

北韓住民たちが亡命意思を明らかにしておらず、漁船が航路を見失ったか潮に押されて北方境界線の南側に下ってきた事実が最終確認されれば慣例に従い板門店から北に送還される展望だ。これと関連して政府のある関係者は「調査をするだけで少なくとも3日はかかる」 として「単純漂流と確認されれば手続きに従い送りかえすことになるだろう」 と話した。 だが、当局は単純漂流ではなく意図的脱北である可能性についても慎重に調査していることが知られた。 もし北韓住民31人の中の一部でも、後から亡命意思を明らかにし南側に残る場合、南北関係に新たな変数として作用する可能性もある。

クォン・ヒョクチョル記者 nura@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/462207.html 訳J.S