原文入力:2011-02-07午後10:04:40(1818字)
健保公団 赤字幅 狭める
政府が積極的支援に出て
重症疾患など無償恵沢に
国民も税金甘受
キム・ソヨン記者
←フランスの健康保険政策で最も重要な目標は病気にかかった時にお金心配をせずに誰もが良質の治療を受け健康を取り戻せるようにすることだ。 パリにあるロベール トゥブレ大学病院ロビーに診療を受けに来た人々が座っている。 キム・ソヨン記者 dandy@hani.co.kr
②フランスの国庫支援
先月6日に訪問したフランス、パリの健康保険公団(CNAMTS)。 1階ロビーには黄色・赤・青など多様な色で男と女、子供の姿を描いた大きな垂れ幕がかかっている。 誰でも公団に到着すればこの垂れ幕に先に注目が行くほかはない。垂れ幕の絵を見れば、所得・人種・性別・年齢に関係なく ‘国民の健康には社会が責任を負う’ というフランスの連帯意識が自然に思い起こされる。
フランスの健康保険保障性(全体診療費の内、健康保険が占める比重)はとても高いほうだ。 特に長期間治療を受けなければならない稀少難治性疾患や癌などフランス政府が定めた30種類の疾患に対しては診療および手術費、検査費、薬代などが100%給付となる。 患者が払うお金は病院に入院した場合、一日に入院室料として16ユーロ(2万4000余ウォン)が全て。 また、重症疾患でなくとも31日以上入院をした以降からは100%給付となり、低所得層や仕事中にケガをした場合にも金を払うことはない。
こういう医療サービスは所得と関係がなく誰もが受けられる。 それでもフランスは2000年に世界保健機構(WHO)保健医療体系成果順位で1位を占めるほどに医療水準も高い。 ジュイリ カロジェ公団国際協力担当者は「フランスの健康保険政策で最も重要な目標は、病気にかかった時にお金の心配をせずに誰もが質の良い治療を受け また健康を取り戻せるようにすること」 と話した。
フランスも高い保障性と高齢化などの影響で健康保険財政が困難を来たしている。だが、フランスは主治医制度導入と包括酬課制(DRG)全面実施など診療費支給構造改善と共に政府が健康保険の頼もしい ‘後援者’ の役割をして赤字幅を減らすために努力している。 公団の健康保険財政資料(2007年基準)を見れば、収入面で使用者と労働者の社会保険料として集めたお金が653億5100万ユーロで総計1569億300万ユーロの41.7%を占めている。 政府支援(一般社会保障分担金+タバコ税など)が631億5200万ユーロ(40.2%)で社会保険料と比重がほぼ同じで、残りは金融収入などが283億ユーロで18.1%を占めている。 フランスの健康保険料率は韓国(5.33%)の2倍以上の所得である13.85%(2009年)であるが、使用者が13.10%を出し労働者が0.75%を分担している。
フランスは社会保障のための目的税を別途賦課している。健康保険と老齢、家族政策に使われる一般社会保障分担金(CSG)は総合所得の7.5%が賦課されており、この内70%が健康保険財政に支援される。 酒・タバコ消費税と医薬品広告税など医療費を増加させる商品に対する特別税(ITAF)も健康保険財政に投入されている。
健康保険財政のために企業から別途の税金を徴収している点も眼につく点だ。 年間売上額が税金控除前76万ユーロ以上の企業には1年に二度、税金控除前年間売上額の0.16%ずつ税金をかけ健康保険財政に支援する。 一般社会保障分担金と特別税などで健康保険料収入と釣り合う金額を税金で支援しているということだ。 韓国は健康保険料収入の20%ほどを政府が支援しているだけだ。
ジャック ルガル公団財政局副局長は「国民の健康は政府の責任である以上、当然に政府が支援をしている」 としながら 「国民も保障性が高く質の良い医療サービスを維持するための健康保険財政の困難に対し失望せずに保険料と税金を出している」 と話した。 パリ/キム・ソヨン記者 dandy@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/462204.html 訳J.S