原文入力:2011-02-06午後07:29:47(934字)
口蹄疫判定後 家出…3日後に遺体で発見
"妻子と牛しか知らなかった優しい人の命まで奪い取る"
オ・ユンジュ記者
育てた牛たちの口蹄疫陽性判定に落ち込んだ農民が、家出して3日後に遺体で発見された。
去る4日昼12時30分頃、忠北、忠州市、可金面のある山で近隣で韓牛農場を運営していたキム・某(61)氏が毒劇物を飲み亡くなっているのを巡回査察した警察官が発見した。キム氏は自身が育てた韓牛たちが口蹄疫陽性判定を受け、去る1日午後に家を出た後 連絡がつかない状態だった。
忠北、忠州警察署は「キム氏の遺体のそばに農薬瓶が置かれていて、間違いなく自ら命を絶ったものと見られる」 として「遺書は発見されなかったものの口蹄疫判定消息を聞くなり家出した点等から推定し口蹄疫判定が彼を死に追い込んだ原因と推定している」 と話した。
6日午前、忠州市のハヌルナラ(天国)火葬場で彼の最後の姿を見守った家族と知り合いたちは彼が牛を心からも愛していた人だったと伝えた。 30余年前、慶北奉化から一人で忠州市、可金面に移ってきたきた彼は、韓牛牧場の牧夫として仕事をした。 労賃を貯めて小牛一匹を育て始め最近までに27頭に増やすほど誠実で、昨年12月に忠州で口蹄疫が発生した以後も 彼は寝る間を惜しんで牛を守った。
去る1日 午後3時頃、口蹄疫陽性判定の消息を聞いた後、彼は子供のような牛を抱きしめ30分余り大声で泣いた。 その後、自らかいばを煮て27頭にまんべんなく分けた後に家を出た。精神身体障害(脳性マヒ2級)を持つ妻と小学生の年老いてから生まれた息子、そして埋没処分を控えた牛たちが皆キム氏を待っていたが、彼はついに帰ってこなかった。 村の里長 キム・ヨンガン(57)氏は「仇のような口蹄疫が妻子と牛しか知らない優しい人の命までを奪い取った」 として「天が本当にとても恨めしい」 と話した。
オ・ユンジュ記者 sting@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/461967.html 訳J.S