本文に移動

国内最大 法務法人 キム&ジャン、深まる‘権力との交感’

原文入力:2011-01-26午前08:26:55(1889字)
最近3年間 金融監督院・国税庁など高位公職者63人迎え入れ
ユン・ジュンヒョン 長官進出…パク・ハンチョルは憲法裁判官候補に

キム・ナムイル記者

最近落馬したチョン・ドンギ監査院長候補者に続き、27日 国会人事聴聞会を控えたパク・ハンチョル憲法裁判官候補者も‘回転門人人事’で論難になっている。‘高位公職→大型ローファーム→高位公職’と回って巡る慣行について‘専門性と経験を生かす’という主張もあるが、それに劣らず‘特定ローファームの権力化’を憂慮する声も出ている。

こうした中、国内最大法務法人(ローファーム)のキム&ジャン法律事務所に最近3年間に席を移した判検事および金融・税務・政府機関公務員(直前勤務先基準)は計63人に達することが25日確認された。キム&ジャンが同期間に迎え入れた新構成員217人の内29%にもなる。

特に弁護士や会計・税理士ではないながら‘顧問’の肩書を付けてこの期間に迎え入れられた22人中の19人は金融監督院・公正取引委員会・放送通信委員会・国税庁などで高位職として勤め退職した人々が大部分であることが分かった。

<ハンギョレ>が該当政府機関とキム&ジャンのインターネット ホームページ等で確認してみると、キム&ジャンは2008年1月から今年1月まで計217人を構成員として迎え入れた。この内、法曹界では司法研修院生(34~39期)が71人で最も多く、判事出身が19人、パク・ハンチョル候補者など検察出身11人、弁護士(判検事出身含む) 16人だった。

弁護士の中では李明博政府の初の国家情報院2次長(国内担当)に任命されたキム・フェソン弁護士がいる。検察出身のキム弁護士は法務部企画管理室長(検事長級)を最後に2005年にキム&ジャンへ席を移し、2008年3月には国家情報院2次長に任命された後、翌年10月キム&ジャンに復帰し企業刑事部門を受け持っている。典型的な回転門人事として国内情報を握っていた国家情報院2次長出身が特定ローファームの企業刑事業務を担当しているわけだ。

特にキム&ジャンは‘主要顧客’である大企業関連業務を引き受けた高位公職者らを諮問役の‘顧問’として大挙迎え入れた。

ユン・ジュンヒョン企画財政部長官は金融監視委員会委員長から退いた後、2008年からキム&ジャン顧問となり昨年2月に長官となった。公正委では事務局長2人が退職した後、直ちにキム&ジャンに行き、国務総理室租税審判員審判官と関税庁税関長など高位税務公務員たちがキム&ジャン構成員に変身した。金融・投資政策に大きな力を発揮する金融監督院は副院長(2人)等を含む5人がキム&ジャンに入った。

総合編成チャンネル選定を控えた昨年には放送通信委員会放送通信融合政策室長など高位公務員2人がキム&ジャンへ移った。キム&ジャンには現在32人の顧問がいるが、事実上顧問の役割をする‘顧問級弁護士’らを含めればその数ははるかに多いと推定される。

逆にキム&ジャン構成員が政府政策や立法などに影響を及ぼしかねない席を引き受けるケースもある。同じ期間のキム&ジャン所属弁護士・顧問らが△放送通信委員会規制改革・法制先進化特別委員会委員△放送通信審議委委員△国土海洋部投資相談委員△大統領府民政首席室法務秘書官△教育科学技術部顧問弁護士△韓-EU自由貿易協定専門家諮問委員などに任命・委嘱されるもした。
国会法制司法委員会所属民主党議員らは去る23日、声明を出し 「退職公職者らが公職で得た人脈と情報を活用しローファームでロビイストの役割を果たし、再び公職に上がった後には該当ローファームの影響力から自由でいられるのか疑問」と指摘した。これに対しキム&ジャンのある弁護士は「会計・税務法人にもいわゆる顧問らがいるのに、ローファームだけにそのような問題を提起するのは公平に合わない」として「公職者という理由だけで彼らの専門性と経験を死蔵させることが正しいのか理解出来ない」とした。また、彼は 「現政権だけでなく参与政府などでもローファーム出身者らが公職に多く進出したがローファームにいたという理由だけで公職から排除するならば適切でない」と話した。

キム・ナムイル記者 namfic@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/460651.html 訳J.S