原文入力: 2009-02-10 午前12:58:04
2万人見物 火が逆風に煽られ修羅場に
70余人 3m断崖墜落…50余人負傷
チェ・サンウォン記者
←9日午後6時頃、慶南,昌寧郡,火旺山頂上で小正月を迎えすすき焼き行事で予想しかねる逆風で火が観覧客側に広がり驚いた観覧客たちがあわてて待避している。 慶南道民日報提供
小正月をむかえた9日夕方、慶南,昌寧郡,火旺山頂上付近で山上火祭りのすすき焼き行事の最中に突然火が反対方向に広がり男1人と女3人など観光客4人が亡くなり50人余りがケガした。事故当時、火旺山頂上には闇が敷かれた中で2万余りの観光客が押し寄せていたために被害者はもっと増えるものと見られる。
■事故経緯
この日の事故は午後6時10分頃、面積18余万㎡の火旺山すすき畑に火をつけ火が広がったところへ突然逆風が吹き、火の方向が火旺山城南門と船岩付近にいた観光客側にあっという間に変わり起きた。火災当時2万余りの観光客は50m幅に設置された防火線の向こう側ですすき焼きを見物していたが、火が突然駆け寄ってきて服に移るなどして観光客は混乱の中で後に退いた。この過程で後方に立っていた観光客70人余りが高さ3mの断崖から落ちたり炎に包まれたせいでこういう惨事が起きた。死亡者の遺体は昌寧S病院に3体,H病院に1体が安置されたが、火にひどく毀損されて身元が把握されずにいる。
現場にいたある観光客は「行事要員30人余りが一度に火をつけるとすすき畑全体に火柱が立ち上がったが、5分もしないうちに風の方向が変わり火花が人々の頭の上に飛び込んできた」として「あまりにもあっという間に起きたことで、その上周囲が暗かったためにどこが道なのか断崖なのかも分からないまま無条件に後方へ退いて事故が起きた」と話した。
←火旺山すすき焼き行事火災現場
■粗末な行事準備
火旺山は‘火の墓’という旧名を持っている山で、ここに火災が起きれば豊作になるという伝説により1995年から火旺山の757m山頂で全国最大規模のすすき焼き行事が3年ごとに開かれている。行事を主催する昌寧郡はすすき畑周辺に幅50m,長さ2700mの防火線を設置し観光客らが防火線内に入らないようにするなど事前措置を取った。
しかし、観光客らは少しでも近くで火を見物しようと防火線近くに集まっており、カラカラに乾いたすすき畑で強風に煽られて広がった火は防火線を越え観光客らの頭上を襲った。観光客はあっという間に混乱に陥り、緊急待避路も決まっていない状況で右往左往し後方に争って下がり事故を大きくした。被害者の大部分は服に火がついた状況で断崖側に押しやられた人々だった。現場に配置された安全要員は警察・消防署員・公務員を含めて114人だったが混乱に陥った観光客らを安全な側に案内できなかった。昌寧郡と火旺山行事場所との間に非常通信網もなかった。昌寧郡庁は「正確な被害状況は10日午前になれば把握されるだろう」と話した。
警察と消防当局は火旺山頂上一帯で追加被害者らを探しており正確な事故経緯を調査している。 昌寧/チェ・サンウォン記者csw@hani.co.kr