原文入力:2010-12-09午後08:12:07(1624字)
正規職労組 仲裁 奏効…ストライキ疲労感・損害賠償訴訟も負担
金属労組など5者交渉へ…現代車の態度変化が‘カギ’
シン・ドンミョン記者、チョン・チョンフィ記者
正規職転換を要求し蔚山1工場を占拠しストライキ籠城を繰り広げ25日目、現代自動車社内下請け非正規職労働者らが9日、現代車と交渉をすることにし電撃的にストライキ籠城を解いた。
全国金属労働組合と金属労組現代車支部、現代車非正規職支会はこの日午後、現代車蔚山1工場前で共同記者会見を行い 「不法派遣労働者らの正規職化闘争勝利のために、‘共闘本部’を設け責任を持って対応することにした」とし 「これに伴い、非正規職支会が座り込みを解除することにした」と明らかにした。先月15日から25日間にわたり蔚山1工場2~3階を占拠し籠城してきた非正規職労働者300人余りはこの日午後3時30分頃、全員が籠城場から降りてきて解散した。イ・サンス蔚山工場非正規職支会長は「籠城を解除したとは言え、闘争をたたむわけではない」とし 「最善を尽くして協議にはいり正規職化要求を貫徹させるだろう」と話した。
パク・ユギ金属労組委員長とイ・ギョンフン現代車支部長、イ・サンス非正規職支会長は午後4時頃、カン・ホドン現代車副社長、社内下請け業者代表らと会い、今後の交渉日程を議論した。これら労使代表は△不法派遣交渉対策△籠城者雇用保障△告訴・告発、損害賠償請求訴訟などの解決などを協議する予定だ。
非正規職労働者らが籠城解除を決行するに至ったのは金属労組と現代車支部正規職労組、野4党などの仲裁努力が功を奏したものと解説される。
現代車が419人に対し162億ウォンを弁償しろとの歴代労働争議史上 最大規模の損害賠償訴訟を起、70人を超えて告訴・告発するなど‘交渉’を無視する状況に加え、警察による強制鎮圧の可能性が高まったことも籠城解除決定に影響を与えたものと見られる。現代車正規職労組の組合員賛否投票で連帯ストライキ案が否決されることもありうるという可能性も非正規職労組に負担として作用したものと見られる。ストライキ籠城が長期化する中で籠城労働者らの疲労も積もっていた。
労働界は今回の非正規職労働者のストライキ籠城が正規職化要求を引き出せなかったが、交渉の出口を開いたという点に意味があった。ストライキ以前、非正規職労組が要求したことも不法派遣労働者らの正規職化方案を議論する交渉テーブルであったという根拠からだ。
‘間接雇用’問題が社会的ホットイシューに浮上したという点も注目に値する。イ・ヨンドク前韓国労働組合総連盟委員長は「現代車全体社内下請け労働者が団結して全国民が問題の深刻性を認識することになる契機となった」と話した。
今後の焦点は労使が額を突き合わせる交渉の場に移されることになった。全国民主労働組合総連盟のある幹部は「社内下請け労働者らが会社側提案を受け入れる姿になったので、これからは現代車が労働者の雇用安定問題の切迫性を認識し、誠実に交渉に応じなければならない」としつつ「今やボールは現代車に渡った」と話した。
核心争点である‘不法派遣労働者の正規職化’懸案に対し、現代車側の態度変化がない限り交渉に大きな進展を期待することは難しく、以後の事態展開を楽観するには未だ早い。‘25日間の対峙’の末にかろうじて会ったものの、以後の労使交渉を指て労組側は法的効力のある‘交渉’として、会社側は‘協議’と称し、見解の差異をそのまま表わしているためだ。
蔚山/シン・ドンミョン記者、チョン・チョンフィ記者 tms13@hani.co.kr
原文: 訳J.S