原文入力:2010-07-29午後08:03:20(1435字)
"全教組 名簿公開 禁止決定 国会議員の権限侵害ではない"
憲法裁判所、権限争議審判事件 弁論なしに全員一致‘却下’
ノ・ヒョンウン記者
←チョ・ジョンヒョク ハンナラ党議員
全国教職員労働組合(全教組)組合員の名簿公開と国会議員の権限の間には何の関係もないという憲法裁判所の判断が出てきた。
憲法裁判所は29日、全教組組合員名簿を公開するなという裁判所仮処分が国会議員の権限を侵害したというチョ・ジョンヒョク(写真)ハンナラ党議員の権限争議審判事件を裁判官9人の全員一致意見で却下した。
憲法裁判所全員裁判部は「全教組名簿をインターネット ホームページに掲示する行為は、特別に国会議員に付与された独自の権能ではなく、そういう行為が制限されたからと言って国会議員の権限が侵害される可能性もない」と明らかにした。
憲法裁判所は決定文で "裁判所の仮処分決定にもかかわらず、チョ議員はいくらでも法律案を作り国会に提出でき、国会に提出された法律案を審議し表決することができ、国政監査または国政調査にも参加することができるので、国会議員の権限が侵害される可能性はない」と釘を刺した。
チョ議員は先立って今回の権限争議審判を請求しながら「全教組組合員名簿を公開した行動は自然人チョ・ジョンヒョクではなく国会議員チョ・ジョンヒョクとしてした行動」として「国会議員の職務は国政全般に対し非典型的で包括的な形態でなされるので、仮処分決定により権限の侵害を受けた」と主張した経緯がある。
憲法裁判所は特にこの事件に対し弁論なしで却下決定を下した。憲法裁判所は「この事件の権限争議審判請求は不適法であり、その欠陥を補正できないケースに該当するので弁論なしで却下する」と明らかにした。憲法裁判所法は権限争議審判事件の場合、当事者の主張を聞く口頭弁論を原則としている。しかし例外的に権限侵害の可能性が全くなかったり、不適法な請求の場合には弁論なしでも却下することができるように定められている。
先立ってソウル南部地方裁判所は去る4月「全教組教師らの名簿を公開する場合、該当教師たちの私生活の自由と秘密などが侵害されうる」として、チョ議員に名簿公開禁止仮処分を下した。しかし、チョ議員は名簿公開を強行した。裁判所はこれに対し1日3000万ウォンずつの履行強制金を全教組に支払えと決め、チョ議員は 「裁判所の仮処分決定が国会議員としての権限を侵害している」として、権限争議審判を出した。権限争議審判は公共機関間に争いがおきた時、憲法裁判所が憲法解釈を通じて紛争を解決する制度だ。
憲法裁判所の決定に対し、全教組は報道資料を出し 「チョ議員の教員労組および教員団体所属教師名簿公開が不法であることが明確になった」として「チョ議員は今からでも自身の不法行為に対し40万教員に心から謝らなければならない」と明らかにした。全教組は裁判所の強制履行金取り立て決定によりチョ議員が去る13日に納付した481万余ウォンを除く1億4120万ウォン余りに対する取り立て手続きを進行中だ。
ノ・ヒョンウン記者 goloke@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/432711.html 訳J.S