原文入力:2010-07-16午後10:04:24(1648字)
景気浮揚・早期執行 奨励‘地方債発行’3倍 急増
大統領指示で発行上限 拡大も…財政破綻に一役
ホン・ヨンドク記者,キム・キソン記者,キム・ギョンウク記者
←城南市財政悪化の一つの原因となった豪華庁舎の市長室が図書休息空間に変身し市民に開放される。‘市庁 空のブックカフェ’と名前をつけたこちらは19日から利用できる。 城南市提供
昨年政府が景気浮揚のために地方財政を早期執行しろと指示し予算が不足した地方政府に地方債を限度の2倍以上 発行しろと督励したことが確認された。また、昨年地方債を大量に発行したり予算を早期執行した地方政府21ヶ所には、91億ウォンのインセンティブまで与えていたことが分かった。地方政府の財政が不良化したのは放漫な運営だけでなく、中央政府のこういう地方債発行督励政策も一因だったと指摘されている。
16日<ハンギョレ>が入手した行政安全部の2009年4月‘地方財政早期執行評価指標’を見れば、行安部は地方財政早期執行実績を8ヶ項目にわたり100点満点で評価したが、この内‘財政支出拡大のために地方債発行拡大実績’(10点)が入っていた。ここで10点満点を得ようとすれば限度額の2倍以上の地方債を発行しなければならない。この他に資金執行率(30点)と財政の民間波及(30点),国庫補助金予算執行率(5点)等が主要評価項目だった。
中央政府がインセンティブまで与えながら限度額より2倍も多い地方債を発行するようにしたことは、李明博大統領の注文に従ったものだ。イ大統領は昨年1月9日、大統領府で開かれた‘全国市長・郡守・区庁長招請国政説明会’で 「選出職団体長の財政早期執行に対し来年評価により勲章を与えるよう検討する。地方債発行上限線を増やすことと財政早期執行による利子損失に対し、補填方案を積極的に検討しなさい」と指示した。
行安部はこの評価により昨年4月末まで地方財政を早期に執行した光州市と慶北道に各々10億ウォン、慶南梁山市と慶北,醴泉郡、ソウル,城東区には各々5億ウォンなど計21ヶ地方政府に91億ウォンの特別交付金を支給した。こういう行安部の政策により地方債発行規模は2005~2007年の間の3兆ウォン水準から2009年には9兆7817億ウォンへ3倍近く急増した。今年は上半期までで5兆1714億ウォンを記録したことが分かった。
最近、債務支給猶予を宣言した京畿道城南市も2009年1188億ウォンの予算を早期執行したが、この内 85%にあたる1000億ウォンが今回問題になった板橋特別会計から取り出したお金だった。中央政府の予算早期執行要求が城南市の財政を不良化させるのに相当な影響を与えたと見ることができる。
城南市関係者は「行安部の強力な督励とインセンティブ、機関褒賞により板橋特別会計からお金を引き出して使う他はなかった」と話した。
これに対して行安部 チョ・ボンオブ財政政策課長は「昨年、地方債発行など財政早期執行を促したために我が国が他国より経済危機をはやく克服できた」としつつも 「地方債発行で財政が不良化したことは、地方政府としては無念かもしれない」と話した。行安部は今年の評価指標からは‘地方債発行拡大’項目を抜いたと明らかにした。
よい予算センター チョン・チャンス副所長は「地方政府の財政が破綻状況に至ったことは、景気を浮揚すると言いながら一寸先をも見通すことができずに地方債を発行しお金を引き出し使うように促した中央政府の責任も相当ある」と話した。
水原、城南/ホン・ヨンドク、キム・キソン記者、キム・ギョンウク記者 ydhong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/430707.html 訳J.S