韓国とベトナムの捜査当局が、カンボジアと隣接したベトナムの国境地帯で死亡した韓国女性について、犯罪の容疑点に重点を置いて死亡原因を捜査している。お金を稼ぎに行くと言って出国した女性が現地で家族に振り込みを要求した情況などもあり、死を巡って疑問が大きくなっている。
ソウル恵化(ヘファ)警察署は8日、カンボジアに近いベトナム国境地帯で遺体で発見されたA氏と関連し、立件前に調査(内偵)を行っている。A氏が死亡したのはカンボジアのバベットに隣接したベトナムのタイニン地域とされるが、集団でカンボジアに向かって車で移動する途中、命を失ったことが分かった。
A氏の死にも現地の犯罪組織との関連性が提起されている。A氏は家族にお金を稼ぐと言って出国した後、現地で家族に通帳にお金を振り込んでほしいと要求したという。A氏から外傷の痕跡はないが、ベトナム警察は薬物投薬の可能性などを確認している。A氏が死亡した場所に近いバベットはカンボジアの犯罪組織が密集している地域で、最近ここの犯罪組織はベトナムとカンボジアを行き来しながら犯行を続けているという。一部では、A氏が犯罪組織で組織員として働いていたが、上層部との軋轢があった可能性もあるとみている。
A氏の遺体は現地で韓国外交当局関係者が見守る中で解剖が行われ、その後遺族に引き渡された。警察関係者は「まだ死亡経緯を確認している段階」だとし、具体的な死因については言及を控えた。