野党「国民の力」の党代表を選ぶ選挙の対戦表が、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の弾劾賛成派と反対派の候補の「2対2」対決に確定した。先の大統領候補の予備選挙に続き、党代表選でも弾劾賛否対決の構図が再現されたことから、国民の力が弾劾の沼から抜け出せていないこと示されている。
国民の力党大会選挙管理委員会は7日、代表選出のための党大会本選挙への進出者として、キム・ムンス前雇用労働部長官と、アン・チョルス、チャン・ドンヒョク、チョ・ギョンテの各議員の4人を確定したと発表した。チュ・ジヌ議員は脱落した。キム候補とチャン候補は尹前大統領の弾劾に反対した「反弾派」、アン候補とチョ候補は弾劾に賛成した「賛弾派」。
4人を選ぶ選出職の最高委員選挙では、キム・グンシク、キム・ミンス、キム・ジェウォン、キム・テウ、ソン・ボムギュ、シン・ドンウク、ヤン・ヒャンジャ、チェ・スジンの各候補が本選挙に進出した。今回の予備選挙の結果は、5~6日の責任党員投票と国民世論調査の結果を50%ずつ反映したもの。予備選挙の順位と各候補の得票率は公開されていない。
弾劾反対派の候補は本選挙で、尹前大統領の支持者などの強硬層の攻略に熱を上げている。本選では党員投票が80%、国民世論調査が20%反映されるからだ。キム・ムンス候補はこの日、極右とされ物議を醸しているチョン・ハンギル氏とコ・ソングク氏、ソン・チャンギョン氏、カン・ヨンソク氏が共同でおこなった自由右派のユーチューブ合同討論会に出演し、離党した尹前大統領の再入党の可否について、「当然受け入れる」と述べた。尹前大統領に面会するかどうかを問われた際には、「政治にはタイミングというものがある。私も当然(面会に)行きたい。不当な部分について署名運動を始めた方がいいのか、いろいろな方法がある」と語った。すぐに面会することはないが、尹前大統領を助ける方法を探ってみるということだ。チャン・ドンヒョク候補もこの日、YTNラジオに出演し、「外部からの力を借りなければならないわけで、(尹前大統領と)絶縁するというやり方では国民の力は強くなれない」と述べた。
弾劾賛成派の候補は、有力候補であるキム・ムンス候補への批判に集中した。アン・チョルス候補はこの日、フェイスブックに「キム候補が戒厳を擁護していることで、親ギル(親チョン・ハンギル)候補の『尹アゲイン』の本性が明らかになった」として、「大統領選挙で演説する度に私と共に現場で国民に申し上げた謝罪は何だったのか」と述べた。チョ・ギョンテ候補もフェイスブックで「暴力は行使したものの負傷した人はおらず、刀は振り回したものの死人は出ていないから罪はないというのは、話になるか」として、「キム候補は直ちに候補を辞退し政界を去れ」と述べた。
この日、国民の力の支持率はまたも過去最低値を更新した。エムブレインパブリック、Kスタットリサーチ、コリアリサーチ、韓国リサーチが4日から6日にかけて成人男女1001人に対して実施した全国指標調査(NBS、95%信頼水準、標本誤差±3.1ポイント)では、国民の力の支持率は2週間前より1ポイント下落の16%。7月第2週(19%)に20%を割り、その後も下落が続いている。