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権力実勢力が秘線私組織化…‘社稷洞チーム’ と似た形

原文入力:2010-07-07午後07:46:39(1977字)
公職倫理支援官室 ‘超法規的査察’ 形態
ヨンポ(迎日・浦項)出身者らが組織設けて ‘実勢力’ と直取引
通常的監察越え万能権力振り回す
過去政府 服ロビー・キム・ヒョンチョル事件 レイムダック 触発

ソン・ウォンジェ記者

←民間人不法査察国政調査を参与連帯会員たちが7日午前、ソウル、光化門、政府中央庁舎、昌成洞別館前で総理室公職倫理支援官室の民間人不法査察と関連し政府とハンナラ党に真相究明と国政調査受け入れを要求している。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr

国務総理室公職倫理支援官室の民間人不法査察波紋の本質は‘政界の実力者’ による ‘公権力の私兵化’ にあるのではないかという疑惑がますます増幅されている。権力作動過程の腐敗・不正監視に ‘尖兵’ 役割を果たさなければならない機関とそこに所属する人々がむしろ ‘秘線’ に連なる権力実勢力の誤った指示を積極的に遂行する ‘前衛部隊’ に転落するという政権末期特有の ‘価値転倒’ 現象が早目に起きたということだ。

公権力の私兵化には権力機関の主要な席が特定地域と人脈中心で満たされた ‘異常な人事遂行’ が位置しているという分析が出ている。 1局1課7チーム42人で構成された支援官室は総理室所属職員9人と派遣職員33人とで構成されている。 この内、イ・インギュ支援官をはじめとする相当数の人員は迎日・浦項という地縁および学縁で連結されていることが明らかになっている。

特に ‘民間人査察’ の影がちらついたところには例外なくこの地域出身職員が関与している。 キム・ジョンイク氏の査察を引き受けたキム・某1チーム長は浦項出身で、韓国労総ペ・ジョングン公共連盟委員長の尾行に参加したハン・某警正も浦項高・警察隊出身で浦項北部警察署に勤め支援官室に派遣された。野党では浦項出身のイ・ヨンホ大統領府雇用労使秘書官が監視機関と権力実力者を連結するこういう秘線人脈構造の環の役割をしたものと目星をつけている。

特定地域を媒介に権力実勢力との直取引がなされる構造で、監視機関である支援官室は公式的業務範囲や権限にしばられない ‘万能’ の ‘査察権’ を振り回したことが明らかになっている。2008年12月末、支援官室 ‘潜行監察班’ 職員10人余りは真夜中に世宗路、政府中央庁舎別館の外交通商部を襲い4ヶ部署の書棚と引出しを検索し、100余本の洋酒を捜し出した。これに対し昨年の国政監査で "通常の監察活動というにはあまりに超法規的" という指摘が出た。昨年上半期、ソウル市教育庁も支援官室による深夜事務室捜索対象となった。民間人に対する査察と捜査依頼などの不法行動を何気なく犯したことも、結局は ‘権力実勢力’ を後ろ盾にした監視権力の日常的乱用から始まったのではないかという指摘が出ている。権力実勢力が公職社会内の要職を総入れ替えし、批判的人物を追い出すために支援官室の権限を私的に利用したことが問題の根源になったという分析も野党圏と与党一部では提起している。

このような形の私兵化現象は過去の政府でも珍しくなく現れ社会問題となった。警察庁所属だが大統領府の指揮を直接受け、高位公職者および大統領親姻戚の不正収集・調査を担当した ‘社稷洞チーム’ が代表的だ。社稷洞チームは結局 ‘服ロビー’ 事件と ‘信用保証基金貸し出し保証外圧疑惑’ 事件など、大統領府の実力者が関わった各種不正事件で不法監禁などの誤りが明らかになり2000年10月に廃止された。以後、社稷洞チームに代わって大統領府下命事件を担当した警察庁特殊捜査課もやはり当時、金大中大統領の3番目の子息キム・ホンゴル氏との親密な縁みを前面に出したチェ・ギュソン氏の請託を受け不法捜査を行った疑惑で組織の首長が服を脱ぐ恥辱を体験した。先立って ‘金泳三政府’ でも安全企画部(現 国家情報院)対共政策室所属 ‘政治チーム’ が大統領の子息 キム・ヒョンチョル氏の私的指示を受けて運営された。

こういう監視機関の ‘秘線私組織化’ 現象は、直ちに矯正されない場合、政権の正当性と信頼喪失につながるだけでなく、政権のレイムダック化を加速化したという共通点を持っている。今回あらわれた支援官室の不法行為もまた、現政権全体に投げかけられた警告として重く受けとめなければならないという注文が出てくる所以だ。 ソン・ウォンジェ記者 wonje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/429324.html 訳J.S