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李大統領、中国の戦勝節軍事パレードへの出席めぐり苦悩

登録:2025-07-03 06:58 修正:2025-07-03 09:00
大統領室「韓中、意思疎通中」
李在明大統領が先月4日、ソウル汝矣島の国会で第21代大統領就任宣誓をしている=国会写真記者団//ハンギョレ新聞社

 中国は9月3日に北京で開かれる「戦勝節80周年記念軍事パレード」に李在明(イ・ジェミョン)大統領を招待する意思を政府チャンネルを通じて韓国側に伝えた。大統領室は「韓中間で意思疎通を行っている」と明らかにした。今回の事案の外交・政治的敏感性を考え、出席するかどうかを悩んでいるものとみられる。

 大統領室は2日、「中国は戦勝節の記念式典に李大統領の出席を打診したのか、大統領は出席を検討しているのか」という取材陣の質問に対し、「韓中間の関連事案について意思疎通を行っている」としたうえで、「ただ、外交チャンネルで行われる具体的な内容を明らかにするのは難しいことを了承いただきたい」と答えた。

2015年9月3日、北京天安門の望楼で、朴槿恵大統領(当時)が中国の習近平国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領らとともに「戦勝節70周年閲兵式」を観覧している=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 「中国は李大統領の9月3日の戦勝節軍事パレードへの出席を、習近平国家主席の慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議(10月末~11月初め)への出席と結びつけているのか」という質問には、「韓中両国はAPECを媒介に両国関係を発展させていこうという共感のもと、緊密に意思疎通を進めている」と述べ、明確な答弁を避けた。

 中国が李大統領を招待する意思を伝えたのは、1日にソウルで開かれた韓中外交局長級協議だったとみられる。カン・ヨンシン東北・中央アジア局長は、韓国を訪問した中国の劉勁松外交部アジア局長とソウルで韓中局長級協議を行ったが、この場で中国は戦勝節の軍事パレードに李大統領の出席を希望するというメッセージを伝えており、2日のチョン・ビョンウォン外交部次官補との面会でもこのような考えを重ねて伝えたという。

 李大統領が「天安門望楼外交」に応じるかどうかは、韓中、韓米関係の重要な試験台になるものとみられる。10年前の2015年9月3日の「戦勝節70周年」行事の時は、朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時)が軍事パレードに出席し、天安門の望楼に上ったが、その後、北朝鮮の核実験をめぐる韓中間での摩擦と韓国のTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)配備で、韓中関係は急激に悪化した。現在は米中対立が一層深まった状況であるうえ、今回の軍事パレードにロシアのウラジーミル・プーチン大統領をはじめ「親中陣営」の国家首脳らが大勢出席すると予想され、李大統領の外交的負担はさらに大きい。

 韓米首脳会談が実現していない状況も、李大統領が今回の行事への出席を決めるのを困難にする要素だ。トランプ大統領との首脳会談が実現する前に、中国戦勝節の行事に出席するかどうかを決めなければならない場合、政府の悩みはさらに深まるものとみられる。

パク・ミンヒ、シン・ヒョンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1205898.html韓国語原文入力:2025-07-02 20:19
訳H.J

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