原文入力:2010-06-27午後09:53:43(1469字)
科学者ら相次ぎ問題提起…ヤン・パンソク博士 "爆発結果物とは見られない"
イ・ヨンイン記者,クォン・ヒョクチョル記者
天安艦 民.官合同調査団(合調団)の調査結果に対し科学者らが相次ぎ正面から問題提起をしている。特に科学者らの問題提起は合調団が‘魚雷攻撃による沈没’の核心的証拠として提示した天安艦船体および魚雷部品の吸着物質分析結果と関連したものであり、少なくない論難が予想される。
カナダ メニトバ大学地質科学科分析室長であるヤン・パンソク博士は28日発刊される<ハンギョレ21>とのインタビュー等を通じ「天安艦の吸着物は爆発で予想されるアルミニウム酸化物(Al2O3)ではない」と明らかにした。先立ってイ・スンホン米国バージニア大学教授(物理学)も自らの実験結果などを土台に合調団の吸着物質分析結果に誤りがあるということを指摘した経緯がある。
この間、合調団はエネルギー分光器分析の結果△天安艦船体△魚雷部品△爆発実験などから出た3種類の吸着物質が全て爆発から生じるアルミニウム酸化物だと発表した。魚雷の爆薬に含まれていたアルミニウム粉が酸素と反応し爆発しながら(酸化)天安艦船体と魚雷推進体に白く焼きついたというのが合調団の説明だった。
これに対しヤン博士は合調団分析結果に出てくるアルミニウムと酸素の比率がアルミニウム酸化物に現れる一般的な比率と異なると指摘した。合調団資料に出てきたアルミニウムと酸素の比率は(アルミニウムを1とした時)船体吸着物質0.92,魚雷破片の吸着物質0.90,水中爆発実験では0.81程度であった。
ヤン博士は「米国標準技術研究所(NIST)が酸化アルミニウムをエネルギー分光器で分析したシミュレーション結果では(アルミニウム対比)酸素比率が0.23と出てきたし、イ・スンホン教授がアルミニウム溶解と急速冷却実験で得た資料では酸素比率が0.25と出てきた」と紹介した。ヤン博士は引き続き「学術誌<ジャーナル オブ ザ ユーロピアン セラミック ソサエティー>(2009年5月)に掲載された論文では0.11の比率を現わしている」とし「これは天安艦の吸着物質を爆発結果のアルミニウム酸化物だと言うことはできない根拠となる」と明らかにした。ヤン博士は「合調団で難しいことをしているのは事実」としつつ「それでも合調団の資料がなぜ非正常的に酸素が多く見えるのか、合調団自ら説明するべきだ」と強調した。
先立って天安艦と魚雷プロペラの吸着物質が魚雷爆発から生じた非結晶質(原子が不規則的に配列されたもの)アルミニウム酸化物という合調団の発表に対し、イ・スンホン教授はアルミニウムが爆発状況を経た後にも全て非結晶質になったり、酸化されることは不可能だとし、実験を通じて疑問を提起した経緯がある。イ教授の指摘に対して国防部は「イ教授の電気炉実験は爆発環境ではないので実験条件が異なり非結晶性アルミニウム酸化物が生成されえない」と解明した。しかしイ教授は「温度や気圧は核心的な懸案ではなく、アルミニウムが溶解し冷却される環境だけ取りそろえれば結果は同様に出てこなければならない」と再反論した状態だ。
イ・ヨンイン,クォン・ヒョクチョル記者 yyi@hani.co.kr
原文: 訳J.S