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100キロのイノシシが韓国の都市鉄道駅で大暴れ…乗客が腕をかまれる

登録:2024-10-30 08:45 修正:2024-10-30 09:06
釜山都市鉄道の湖浦駅に乱入
29日午後、慶尚南道梁山市の釜山都市鉄道2号線の湖浦駅にイノシシが乱入。イノシシは30分あまりにわたって駅の中を走り回り大暴れ。出動した警察に撃たれて死んだ=慶尚南道消防本部提供//ハンギョレ新聞社

 釜山(プサン)都市鉄道の湖浦(ホポ)駅にイノシシが乱入し、1階からプラットホームのある5階まで30分あまりにわたって走り回り、大騒ぎとなった。この過程でイノシシを追い払おうとしていた男性1人が負傷した。1985年の釜山都市鉄道開通以降、駅にイノシシが乱入したのは初めて。

 慶尚南道警察庁は29日、「本日午後5時45分ごろ、慶尚南道梁山市東面(ヤンサンシ・トンミョン)の釜山都市鉄道2号線の湖浦駅に乱入したイノシシ1頭を射殺した」と発表した。

 釜山交通公社、慶尚南道警察庁、慶尚南道消防本部などの説明を総合すると、この日午後4時45分ごろ、東面の佳山里(カサンニ)の山から体重100キロ、体長1.5メートルほどの1頭のイノシシが下りてきた。周囲を徘徊していたイノシシは午後5時10分ごろ、8車線の道路を横切って釜山都市鉄道2号線の湖浦駅に侵入。イノシシは階段で2階に上がって暴れ、3階の男子トイレに乱入した。トイレにいた乗客のAさん(30代)は腕を振りながらイノシシを追い払おうとし、この過程で右腕をイノシシに何度もかまれたりひっかかれたりした。その場から逃げたイノシシは4階に上がり、強化ガラスでできたカスタマーサポートのドアを壊し、再び階段で5階のプラットホームに移動した。

 通報を受けて出動した警察は、イノシシをホームの隅に追い詰め、実弾3発でイノシシを制圧した。続いて専門の猟師が出動し、イノシシを確認射殺した。負傷した男性は出動した119救助隊によって病院に運ばれた。

 イノシシの乱入を受け、湖浦駅の駅員たちはホームで列車を待っていた乗客ら数十人の市民を緊急に駅の外に避難させた。また、市民の駅への入場を規制した。釜山交通公社は万一の状況に備え、20分あまりにわたって列車の湖浦駅通過措置を取った。

 釜山交通公社の関係者は、「1985年の釜山都市鉄道開通以降、駅にイノシシが乱入してきたのは初めて」だとし、「イノシシが出てきた山から湖浦駅までは直線距離で100メートルほどしか離れておらず、今後もイノシシが出てくる可能性がある。乗客の安全のために対策を立てなければならないだろうが、現在のところは適切な対策が浮かばない」と話した。

チェ・サンウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/1164922.html韓国語原文入力:2024-10-29 19:57
訳D.K

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